U20代表の“顔”は久保ではない イタリア戦で2得点の「堂安律」

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“和製メッシ”とも(ガンバ大阪公式HPより)

 中田英寿、中村俊輔、本田圭佑……歴代サッカー日本代表には、チームの“顔”というべき選手がいる。

 韓国で開催されたU-20ワールドカップ。その日本代表チームの“顔”は誰かご存知だろうか。

 飛び級で招集された16歳の久保建英クンを思い浮かべる人が多いのではないか。

 実際、初戦の南アフリカ戦で久保は途中出場し、決勝点をアシスト。マスコミは“久保のアシストで勝利”と囃し立てた。

 だが、実際にシュートを決めたのは――

 堂安律(どうあんりつ)、18歳。

「実は、このチームは“堂安律のチーム”といっても過言ではありません」

 とスポーツ紙サッカー担当記者が語る。

「以前から、“大阪にとてつもない中学生がいる!”と、その名は全国に轟いていました。ガンバ大阪のユースを経て、昨年からJ1のトップチームに昇格。直近3試合で4得点を挙げるなど、ガンバでも日に日に存在感が増しています」

 そもそも今大会、日本は5大会ぶりの出場だが、それは昨秋のU-19アジア選手権で初優勝を果たした所産。そしてこの大会のMVPこそ他ならぬ堂安だった。

 予選第3試合のイタリア戦でも、堂安の働きは目を瞠るものがあった。0-2の劣勢から立て続けにゴールを決めて引分けに持ち込み、チームを決勝トーナメントに導いたのだ。

「久保は、技巧派好きの内山監督のご贔屓なんですが、この大一番はさすがに久保を使う余裕はなかった。おかげで、翌日は遂に“堂安”が紙面を飾りました」

 伝統的に堅守が身上のイタリア代表から2ゴール。これにはイタリアメディアも舌を巻いたのだとか。

「今大会はあいにくベスト16止まりでしたが、彼らは3年後にU-23代表として2020年東京五輪を戦う世代です」

 アンドーナツ……じゃなかった、どうあんりつ!

 以後、お見知りおきを。

週刊新潮 2017年6月8日号掲載

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