菅官房長官の「前川個人攻撃」全発言録 オフレコで“彼は異常だよ”

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菅氏の壮絶な「前川批判」

「敵」が前代未聞の攻撃を仕掛けて来たのに対し、「彼」もまた前代未聞の応戦をした。それは、まさに仁義なき戦いと言うにふさわしい、何でもありのデスマッチの様相を呈している。加計学園問題で官邸に刃を突き付けた前川喜平前文部科学事務次官(62)。これを受け、菅義偉官房長官(68)は彼の個人攻撃を行い、その発言の信憑性を損(そこ)なおうと必死だ。以下は、菅氏の壮絶な「前川批判」の全貌。

 ***

 5月25日の記者会見で、「総理のご意向」文書について説明した前川氏。官邸は窮地に追い込まれたかに思われたが、同時に彼は、本誌(「週刊新潮」)6月1日号でも報じた自身の出会い系バー通いについて、

「女性に一定の小遣いをあげたりしてお話を聞いたことはある。女性の貧困についての、実地の視察調査という意味合いがあった」

 と弁明。この苦しい言い訳に対し、菅氏は翌日の記者会見で反撃を展開した。

「貧困問題のために出会い系バーに出入りし、且(か)つ女性に小遣いを渡したということでありますが、さすがに強い違和感を覚えましたし、多くの方もそうだったんじゃないでしょうか。常識的に、教育行政の最高の責任者がそうした店に出入りし、小遣いを渡すようなことは到底考えられない」

 日頃、感情の起伏を見せない菅氏が、薄笑いを浮かべて前川氏を揶揄したのだ。

 この他にも、菅氏は今年1月に文科省の天下り問題が発覚して前川氏が辞任したことについて、

「自ら辞める意向を全く示さず、地位に恋々としがみついておりました」

 と、こき下ろし、前川氏が本物と証言した「総理のご意向」文書に関しても、

「全く怪文書みたいな文書」

 こう切り捨て、前川氏への攻撃に勤(いそ)しんだのだった。

 しかし、これまで紹介してきた菅氏の発言はあくまで「表」の記者会見でのもの。「裏」の発言となるとさらに過激で、彼がオフレコで記者団に語った内容を紹介すると――。

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