小池百合子、“忖度”批判を連呼 都議選に焦り

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“戦上手”か、はたまた

 都議選告示まで1カ月。小池東京都知事がついに動き始めた。5月20日、初めて「都民ファーストの会」立候補予定者とともに街頭演説に立ったのである。

「初っ端からエンジンを吹かしまくってましたね」

 とは、都政担当記者。

「炎天下、例の“緑スーツ”に身を包んだ小池さんは、この日だけで都内5カ所で演説していましたが、どの場所でも“忖度政治、これこそ自民党都連そのもの”“忖度に次ぐ忖度”と、とにかく“忖度”を連呼。自民党を痛烈に叩いていました。彼女が都知事になって、ここまで露骨に自民党を批判したのは今回が初めてのことです」

“口撃”を受けた当の自民党都連幹部は、

「流行り言葉に目を着けるところはいかにも彼女らしいね。でもこれまで、いまだ党籍が残っている自民党や、東京五輪開催で連携しなければならない政府を忖度して、真正面から批判をしてこなかったのはどこの誰でしょう」

 と皮肉った上で、今回のタイミングでの“踏み込み”をこう分析する。

「一番の要因は、焦りでしょうね。というのも都議選の情勢調査の最新の結果が、“都民ファーストの優勢”から“自民の巻き返し”に転じたからです」

 その理由はというと、

「豊洲移転問題についていつまでも結論を出さず、東京五輪の都外仮設施設の費用負担を巡っても、ぐずぐずしているうちに官邸に主導権を握られた。“決められない都知事”という印象が強まっています」(同)

 政治ジャーナリストはこんな見方もする。

「都民ファーストの候補者たちの大半が選挙はズブの素人で、いまだに辻立ちすらできていない立候補予定者も多い。今回は小池1人で戦っていくしかない。そこで、マスコミに取り上げられやすい過激な発言を繰り返し、注目度を高めようという戦略なのでしょう」

 もっとも、吹かしすぎは不快な騒音でしかない。

週刊新潮 2017年6月1日号掲載

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