トランプ政権、疑惑の「ロシアゲート」は弾劾の門

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 2人目は選挙陣営の総責任者、ポール・マナフォート氏、3人目は選挙で外交政策アドバイザーを務めたカーター・ペイジ氏だという。

「この3人と大統領がどう繋がっていたかも焦点となりますが、捜査の可能性があるのはトランプ陣営がRTに依頼し、選挙期間中にヒラリーの評判を落とす要因となったフェイクニュースを流した疑惑です」(同)

 有名なのは「ピザゲート」事件である。ワシントン郊外のピザ店で、ヒラリー候補が児童買春に手を貸していたとの捏造報道だった。

 共同通信元ワシントン支局長で国際ジャーナリストの春名幹男氏が言う。

「ウォーターゲート事件で弾劾寸前まで追い込まれたニクソンは大統領辞任まで2年かかりましたが、今回は疑惑発覚から特別検察官任命に至るテンポが速い印象です。順調に証拠も固まり捜査が進めば、大統領を罷免する弾劾裁判も容易になる。捜査次第では弾劾発議から1年半程で決着がついてしまうかもしれません」

 一方で弾劾裁判を始めるには、まず議会下院で過半数の賛成が必要となる。

 前嶋教授によれば、

「トランプの支持率は下がっていますが、共和党は来年の中間選挙までは世論の動向を見守る方針。風向き次第で弾劾のプロセスも遅くなるでしょう」

 果たしてトランプ大統領に微笑むのは、天国の門番か、それとも地獄の門番か。

ワイド特集「石が流れて木の葉が沈む」より

週刊新潮 2017年6月1日号掲載

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