トランプ政権、疑惑の「ロシアゲート」は弾劾の門
夏目漱石の小説『門』は、過去の罪を抱えた男が救いを求めて門をくぐる――。翻って、「ロシアゲート」という“過去”を持つ米・トランプ大統領の前に現れたのは、くぐれば命取りという「弾劾の門」。司法の門番たる特別検察官の登場で、罷免の可能性も俄かに現実味を帯びてきたのである。
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かつて出演したテレビ番組で、“お前はクビだ!”の決め台詞で一世を風靡したトランプ大統領。だが、今度ばかりは相手が悪かったという他ない。米・連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コミー長官の更迭から8日後の5月17日、司法省は、特別検察官にロバート・モラー氏を起用すると発表したのだ。...