新麻生派より怖い「菅官房長官派」結成の深謀遠慮

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すきま風?

 数は力なり。政治が専ら民主主義を標榜する限り、全ての議員はこの呪縛から逃れることはできない。我がニッポンの永田町に目を転じれば、一強が続く自民党内ではポスト安倍を見据え、着々と派閥のツバぜり合いが続く。これまで群れることを善しとしなかった菅義偉官房長官も、決して例外ではないという。

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 近頃の新聞テレビが盛んに報じる政局といえば、自民党の新派閥誕生についてである。麻生太郎副総理が率いるこのグループは、麻生派44人と山東派11人が合流し、谷垣グループからも数人が参加する見通し。実現すれば、額賀派55人を抜き最大派閥の細田派に次ぐ、党内2位の規模の「新麻生派」が誕生するのだ。

 政治部デスクが解説する。

「新派閥形成の動きは、ポスト安倍を見据えたものです。今年2月には、表舞台から姿を消した甘利明前経済再生相を迎え入れましたが、面白くないのは甘利さんと同じ神奈川が地盤の菅官房長官。派閥結集で地元に麻生派の息のかかった人間が多くなりますから」

 そんな菅氏を察してか、甘利氏が「新麻生派」へ入る際は、安倍総理が直々に仲介の労をとったという。

 党関係者が明かすには、

「菅氏と麻生氏、甘利氏が総理に呼ばれましてね。総理が“菅ちゃん、甘利さんが麻生さんのところに入るけどいいよね?”と言われたそうです。菅さんは頷くしかなかったそうですが」

 半ば強引に仁義を切られた格好となったが、総理に忠誠を誓う菅氏も手を拱いているばかりではない。

「菅さんは、2年半ほど前から、3期生以下の若手20名程を中心とした『偉駄天(いだてん)の会』という勉強会を開催しています。他にも、現職副大臣や政務官、そのOBらと行う勉強会を主催し、各方面に子飼いの議員を集めているのです」(先のデスク)

 ちなみに、由来となった「韋駄天」とは禅宗で寺の僧坊や厨房を護る守護神のこと。総理の女房役を自負する菅官房長官らしいネーミングなのだ。

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