「チンコロ合戦になるかもしれへんな」 神戸山口組分裂騒動は“山健同士の揉め事”

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六代目山口組司忍組長

■四つ巴「六代目山口組」「神戸山口組」「任侠団体山口組」「警察」それぞれの思惑(下)

「山口組」が「六代目山口組」と「神戸山口組」に分裂、さらに“神戸”が割れ「仁侠団体山口組」が誕生したことで、世の山口組は3団体となった。警察を含めた“四つ巴”の状況だが、それぞれの中枢には意外な思惑があった。

 織田絆誠(よしのり)氏(50)を代表とする仁侠団体山口組は4月30日の会見で〈神戸山口組の現実はその名古屋方式にも劣るそれ以下の悪政でした〉との不満を吐露。これをさる六代目山口組直系組長は「神戸よりも本体のほうを若干あげとるでしょ。ということは、こっちとはケンカはしたくない、と」と読む。

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 無論、神戸山口組あるいは中核組織の山健組とて言われっぱなしというわけではない。山健組の執行部が作成したとされる文書にはこうある。

〈先日、元山健組々員 織田絆誠(絶縁)が報道機関各社を集め身勝手な声明を挙げたが、全て織田自身の私利私欲以外のなにものでもありません〉

〈織田らのねつ造した風聞に踊らされた、同僚や同志には早急に真実を伝えていただき、心ある者は温かく迎え入れて下さい〉

 近親憎悪――そんな言葉が浮かぶが、果たして双方の団体のメンバーは何と言うか。任侠団体山口組の幹部の1人はこう語る。

「ワシは織田いう人間が好きでね。織田が左行けば左やし、右行けば右なんですよ。ただぁ……! 井上さん(邦雄・神戸山口組組長)が親方いうたら、やっぱりそうなるんかねぇ……。何ていうんですか、お金に走るというかね……。臨時徴収金を50万とか70万とか。それやったらビル売らんかい、と。どんだけ花隈(山健組の所在地)の土地買うとんねん、いう話ですわ!」

 同団体の別の幹部も、

「織田の兄貴は、井上邦雄の親分が少しでも改めてくれるのを待っていたんです。土地やビルを売ってもっと会費を安くするとかね。それを“なんでしてくれへんのや”と。“このままでは六山(六代目山口組)から出た趣旨と全く違う”。そう兄貴は思ってた」

 として、こう続ける。

「1つ言えるのは、何もかも嘘ばっかりだということ。例えば、名古屋(弘道会)のお金をこっちがもらっているとか、新神戸駅のサイン事件だってそう。あれは井上邦雄から中田(広志・山健組若頭代行)に指示を出したもの。むこうは“織田がやらせた”とか言っているけど、あの時、織田の兄貴はニュースを見て“これ誰がやったんや”と顔が変わったからね。でも犯人捜しをしたらすぐにストップがかかった」

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