「島倉千代子」絶縁弟が孤独死 過去には姉を告発も

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島倉千代子

 中絶、離婚、借金、がん――。島倉千代子の「人生いろいろ」がヒットしたのは、それが歌い手自身の人生と重なり合っていたからであろう。そして没後4年を経ても「いろいろ」は続いていて……。「絶縁」していた実弟が、孤独死していたのだ。

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 千葉県市原市の築40年経つ一軒家。ここで76歳の男性の遺体が見つかったのは2月末のことだった。遠方に住む女性家主が言う。

「(借主の)征夫さんは心臓が悪く、何かあるといけないので朝と晩に連絡する約束をしていました。2月25日の朝は話ができたのですが、その晩から電話が通じなくなった。27日の朝になっても繋がらないので、隣宅の方に様子を見てもらうことにしたのです」

 隣のご主人が言葉を継ぐ。

「呼びかけても反応がなかった。で、警察を呼んだのです。中に入ると風呂場で倒れていてね。服は着ていたので、掃除でもしていたのでしょうか。死後2日と思うのですが、きれいなままでした」

 島倉征夫氏は千代子のすぐ下の弟で、8人きょうだいの7番目。離婚歴が2度あり、タクシー運転手やスナック経営、晩年は年金とカラオケ講師などで生計を立てていた。かつては歌手デビューし、姉の所属事務所の社長も務めたのだが、この40年程は「絶縁」状態に。確執の深さで業界では知る人ぞ知る存在だった。

『島倉千代子という人生』(田勢康弘著)にはこうある。

〈島倉は征夫を社長に「島倉音楽事務所」を設立したが、弟の放蕩(ほうとう)で巨額の借金を抱え込む羽目になった〉

〈島倉は弟たちから手を引いた。「(美空)ひばりさんのところはあれほど弟たちの面倒をみてるのに」と征夫たちが言うこともあった。それでも突き放した〉

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