“95歳”夫君引退 “91歳”エリザベス女王の進退は

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殿下の放言は惚けではなく癖

 英王室の高級スタッフに緊急招集がかけられた――。5月4日、英メディア各社は一気に緊張した。

「誰もが“どっちだ?”とまずは考えたはずです」

 と話すのは、ある全国紙の外信部デスク。

「エリザベス女王91歳、フィリップ殿下95歳。王室の突発事態として可能性が一番高いのは、やはり夫妻の体調急変ですからね」

 結果的に肩透かし……などとはさすがに辛口の英紙も書かなかったが、バッキンガム宮殿から公表されたのは、エジンバラ公フィリップ殿下の今秋以降の〈公務からの引退〉だった。

 90歳を超えてからは何度か病気入院もしている殿下。だが、発表直後にあった昼食会でも、立ち話をしながら引退を話題に「あんまり立ち上がれないし……」とジョークを飛ばすほど矍鑠(かくしゃく)として、昨年も219件の公務をこなしている。

「その分、自分の弱いところを世間に見せたくない気持ちも強い。それが引退の本当の理由でしょう」

 と見るのはある在英ジャーナリスト。実際、引退は殿下本人の鶴の一声で決まり、公益団体の後援者(パトロン)や会員(メンバー)としての活動は今後も続けると発表された。

 しかしそれならば、いずれは女王も同様に段階的な引退となるのだろうか。

「あり得ないですね。それどころか、殿下引退の穴を埋めてチャールズ皇太子やウイリアム王子など王室メンバーが交代で女王の公務に同行するための組織〈チーム・ウインザー〉が検討されているほどです。そもそも女王は、“命ある限り、この身を国と国民に捧げる”と誓っています」(同)

 いま68歳の皇太子は、どこか不人気。80歳を超えても皇太子のままでいいさ、と英国民も考えているそうだ。

週刊新潮 2017年5月18日菖蒲月増大号掲載

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