官邸お抱え記者「山口敬之」、直前で“準強姦”逮捕取りやめに 警視庁刑事部長が指示

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■山口氏の回答は…

 さて、本誌(「週刊新潮」)の取材に対し、山口氏はこう回答した。

「私は当該女性に飲酒を強いておりません。『デートレイプドラッグ』なるものは見た事も触った事もありません。当該女性が千鳥足で、自力で公共交通機関を利用できるか不安だった一方、私は当日24時までに終わらせなければならない業務があったため、やむなく宿泊施設に来ていただきました」

 あとは、法に触れることは一切しておらず、逮捕状は見せられていないし、任意調査に全面的に協力したし、安倍首相を始めとする官邸首脳にはこの件は相談していない……と訴えた。

 結局、避妊具を使用せずに性行為したことには答えずじまいだったが、妊娠の可能性に言及する彼女に対しメールにて、〈精子の活動が著しく低調だという病気です〉と弁明していたのだ。

 彼の主張を聞いた被害女性は改めて思いを語る。

「私が事実を公表しようと決断したのは、今回経験したことをそのまま世に出さなければ、私と同じように性犯罪の被害に遭った女性が、今後も泣き寝入りせざるをえない状況が続いてしまうと思ったからです。今国会で性犯罪の厳罰化を柱とする刑法改正案が提出されていますけれど、性犯罪の捜査に関しては最初から被害者に諦めを強いているのが今の社会の現実。その仕組みを少しでも変えていきたい。また、被害者をサポートする法案の整備も必要だと考えています」

 その言葉の真率な響きは、半ばふんぞり返った権力を揺らすだろうか。

特集「被害女性が告発! 『警視庁刑事部長』が握り潰した『安倍総理』ベッタリ記者の『準強姦逮捕状』」より

週刊新潮 2017年5月18日菖蒲月増大号掲載

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