「デモ恋」VS.「夫に敬語」 韓国大統領選のラブストーリー対決
恋愛に燃えた人々はさておき、多くの企業や官公庁が休みとなり、世の中が「凪(なぎ)」の状態と化したゴールデンウィーク中の日本。しかし、隣国ではその最中に熱戦が繰り広げられた。5月9日に投開票が行われた韓国大統領選挙。候補者同士の陰で、夫人同士も火花を散らしていたのだった。
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青瓦台で就任会見をする文在寅大統領
(Korea.net/Korean Culture and
Information Service(Jeon Han)
/Wikimedia Commons )
「反日」で売ってきた朴槿恵氏が去り、新たな大統領に代わるとなれば、我が国としては多少なりとも「希望」を抱きたくなるところだったが……。
今回の大統領選は序盤から中盤にかけて「左派対決」一色に染められた。かたや、当初から選挙戦をリードした最大野党「共に民主党」前代表の文在寅(ムンジェイン)氏(64)。こなた、野党第2党「国民の党」前代表の安哲秀(アンチョルス)氏(55)。文氏は北朝鮮の内通者との烙印を押された極左で、安氏は中道左派という違いこそあれ、両者ともに日韓合意の再協議、見直しに言及していた点では似たり寄ったり。結局、反日は変わらないと、些(いささ)か興醒めの感が否めなかった。
とはいえ、候補者周辺に目を向けると意外な「楽しみ」が見いだせたそうで、
「今回の選挙戦では両者の夫人にも注目が集まっていました。それぞれ、なかなか個性的で……」
と、ある韓国ウォッチャーは振り返る。まず文氏の場合、夫人の金正淑(キムジョンスク)さん(62)との付き合い始め方が一風変わっていて、
「大学時代、朴正煕独裁体制反対デモに参加していた文氏は、催涙ガスを浴びて失神してしまった。その時に、おしぼりで顔を拭いて看護してくれたのが今の夫人だったんです。彼はデモを主導したとして投獄されましたが、その際も夫人は面会に行っていた。彼女は『夫に対しては愛より憐れみのほうが強かった』と語っています」
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