7億円を集めてタイへ逃亡! “超”女子力オバサン「山辺節子」のお花畑日記(上)
■「女子力」アピール
では、手記に何が書かれているのかというと、例えば、先に触れたウボンラチャタニ空港で彼が迎えに来るのを待っている自分の格好について――、
〈絵利子は背中の大きく開いた所をピンクのリボンで結んだネイビー色のシャツと真っ白に小花をあしらったショートパンツ、白のスニカー姿。ちょっとだけ長い髪をくるっとシニヨンにまとめ髪の色と同じブラウンのカチューシャをつけていた。空港の自動ドアのガラスに全身の姿をうつして三十八才に見えるか絵利子は確認をくり返していた〉
山辺といえば、集めた金額の大きさより何より、異様なほどの若作り姿で人々の脳裏に強烈な印象を残した。松田聖子風のヘアスタイルにオフショルダーのトップス、ショートパンツ。手記を読み進めると、彼女が極めて意識的にそうした格好をしていたことが分かるのだ。あたかも自らの「女子力」の高さをアピールするかのように……。
「あの大胆な服装には、彼女のきめ細かい計算が見え隠れしています」
と語るのは、作家の岩井志麻子氏である。
「世の中、美魔女と呼ばれる人々はたくさんおりますが、どんなに美人でも首筋と手の甲はシワが寄ってしまい、年がバレてしまうもの。ところが、肩と太ももはシワが出ません。若さをアピールするには一番のポイントなのです。彼女のオフショルダーとショートパンツ姿は、肩と太ももが大胆に露出されている。見事に計算されているのです」
精神科医の片田珠美氏も次のように話す。
「彼女が1980年代風のスタイルをしているのは、若い頃にあのような格好をしていて男性にモテたという成功体験を引きずっているからでしょう。普通の女性は年相応の格好をして徐々に老けていくわけですが、彼女は若い頃のままの格好でここまできた。もちろんそれはモテるためです」
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