平野美宇、中国勢撃破! 17歳ビッグマウスの効能

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次の大舞台は5月開幕の世界選手権

「ある意味、オリンピックのメダルより凄い」

 とスポーツ紙デスクを色めき立たせたのは、先のアジア卓球選手権で優勝した平野美宇(17)である。

 周知の通り、卓球は長らく中国の独壇場が続いている。平野は“日本人21年ぶりV”というが、それとて21年前に優勝したのは中国から帰化した選手。だから、卓球界で“メダルを獲る”は即ち“中国に勝つ”に他ならない。そして、

「五輪シングルスは各国2人しか枠がなく、中国人に勝てなくても銅なら獲れる。でも、アジア選手権は中国人が5人も出場するのです」

 平野は、準々決勝でリオ五輪金メダリストにして世界ランク1位の丁寧(26)と対戦。2セット先制されながらも3セット連取して逆転勝ちした。準決勝では前回覇者で世界ランク2位の朱雨玲(22)、決勝は同5位・陳夢(23)をいずれもストレートで下した。しかも開催地は江蘇省無錫。完全アウェーで中国3傑を撃破したのだ。なお、世界ランク4位の石川佳純(24)には、今年1月の全日本選手権決勝で勝利している。

 昨夏のリオ五輪。代表に選ばれなかった平野は、リオで石川らの練習相手や球拾いをしていた。このときの屈辱をバネにして強くなったと言われるが、

「昨年10月から中国リーグに参戦して飛躍的にパワーアップした。そして何より性格が一変したのがプレーに好影響を及ぼしている」

 と先のデスクが指摘する。

「以前は、取材の際、石川や福原愛、伊藤美誠の陰に隠れるような感じでほとんど話をしませんでした。ところがリオ五輪後は言いたいことをどんどん言うように豹変。“嫌われてもいい”とも言っていましたね」

 ただ、その結果、ビッグマウスになるわけで、

「中国リーグで“東京五輪で金メダルを獲る”と宣言し、失笑を買ったのだとか。もっとも、今やそれが絵空事ではなくなったのですが」

 有言実行、大いに良し。

週刊新潮 2017年4月27日号掲載

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