五郎丸、ラグビー仏リーグをお払い箱に わずか1年で帰国

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■出場は5回だけ

 ヤマハ時代に約2000万円と言われた年俸は、世界最高額の約1億9000万円に。成績次第では2年目の契約も更新されるという好条件だったことからも、期待の度合いはうかがえる。だが、蓋を開けたら、世界の壁は高かった。

 ラグビーマガジン編集長の田村一博氏の話。

「指揮官役はスタンドオフと呼ぶポジションですが、五郎丸のフルバック(FB)も、守備や反撃する際に素早く指示を出す必要があり、コミュニケーションが大事なポジションです。ところが、日本にいた頃に比べ、フランスでは明らかにボールをパスしてもらう機会が減っていました。選手とのコミュニケーションがとれなかったのかも知れません」

 言葉の壁が立ちはだかったというわけだ。その結果、フランスでの出場試合数は、わずか5回。チームの会長からも「W杯の時の素晴らしさとは別人のよう」とまで言われ、今年6月での退団は決定的とされている。

 今後は、古巣ヤマハに戻ると見られているが、

「日本代表になれるかは、まだわかりません。何しろ、1年半近くまともにプレーしておらず、試合勘を失っている可能性がある。さらに、日本代表のFBには、パワーで五郎丸に勝る松島幸太朗という若手も台頭してきていますから」(同)

 日本代表の座が危ういとなれば、もう一つ。

「昨年、五郎丸は7社のCMに出演しました。1本当たり1500万円として、ざっと、1億円ほど稼いだわけですが、代表に漏れたとなると広告価値が薄れ、スポンサーが減るでしょう」(前出のスポーツ紙記者)

 W杯の日本開催まで2年。果たして返り咲くことは出来るのか。

ワイド特集「花の命は短くて」より

週刊新潮 2017年4月27日号掲載

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