小泉進次郎“こども保険”のウラで「下村」「茂木」の綱引き

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 まもなく迎える運動会のシーズン。それに先立ち、自民党本部では早くも“綱引き競技”が行われている。

 政治部デスクの話。

「保育・幼児教育を無償化するための財源をどう確保するかについて、小泉進次郎チームと、下村博文(幹事長代行)ら文教族が争っているんです。進次郎さんが掲げているのは、現役世代の社会保険料の料率を上乗せして財源を確保する“こども保険”。下村さんら文教族の案は教育国債の発行。両者譲る気配はありません」

 要は財源を現世代から徴収するか、借金して未来にツケを回すか、という争い。

 この綱引きで、進次郎側に強力な引き手が現れた。

「茂木敏充さん(政調会長)です。こども保険を推進する特命委員会の委員長に自らが就任し、この案があくまで政調会長マターであるということをアピール。教育国債派を牽制しています」(同)

 茂木氏と進次郎氏といえば、つい3カ月前、党の部会に自民党員以外を参加させるかどうかで侃々諤々のバトルを繰り広げていた。

「茂木さんはどうしても下村さんに勝ちたいがゆえに、今回は進次郎に加勢しているんですよ」

 とは、自民党中堅議員。

「きっかけは昨年の北海道5区の補選。当時選対委員長だった茂木さんに、下村さんが『この選挙は私の派閥の選挙。私がやるから口出ししないでほしい』と横槍をいれ、実質的に主導権を奪った。結果、選挙は自民が勝ち、下村さんが手柄を持っていったというわけ。以来2人は犬猿の仲で、茂木さんは今回、進次郎案に乗っかり、下村さんの案を潰して、こども保険を自らの手柄にしようとしているんです」

 綱ならぬ、足の引っ張り合いなのだ。

週刊新潮 2017年4月27日号掲載

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