麻生派の合併計画 ポストを巡る「山東」「甘利」の虎視眈々

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 すでに散ってしまった桜とは裏腹に、こちらは満開までまだまだといったところ。昨年来、麻生派と山東派、谷垣グループの合併に向け、調整が続いている。自民党担当記者が言う。

「5月中旬に、麻生さん、山東昭子さん、谷垣前幹事長の弟で秘書の信行さんの会談が開かれると言われています。ただ、麻生さんから手紙を送られた谷垣さんは合併に難色を示したとか。実現すれば、50人を超える大派閥。無論、人事への発言権も強まるわけで、背景に各派がポストをとりたいという思惑がうずまいているのです」

現役です

 山東派関係者の話。

「今年75歳となる山東さんが狙っているのは参院議長。麻生派の参院議長候補は鴻池祥肇さんだったので、森友問題でミソをつけたとき、何より喜んだのが山東さんでした。当人も“合併するなら、私を参院議長候補に”と漏らしています」

 もう1人。今年の2月に麻生派へ入会し、復権を狙っている甘利明前経済再生担当大臣(67)はどうか。甘利氏周辺が語る。

「入会後、毎週木曜日の昼に開かれている派閥の例会では、甘利さんは派閥で無役にも拘らず、役員の座る前方に座っています。でも、知り合いがいないので、いつも携帯をいじってます。自分から積極的に話すタイプでもないですし」

 そこで、

「実は、このところ毎週月曜の夜に麻生派の若手数人が甘利さんを囲む会を開いています。松本純防災相や河野太郎前行革相も顔を出しましたよ。その場で、甘利さんに“高齢の二階さんに代わって幹事長か、経済再生担当大臣をもう一度”と待望する声が。本人は満更でもないのか、頷いて聞いていますね」(同)

 焦りは禁物。我先にと咲こうとすれば、散るのもまた早い――。

週刊新潮 2017年4月20日号掲載

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