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カッターナイフを父の病室に… 荻野アンナが語る「介護」の実体験
作家で慶応大学文学部教授の荻野アンナ(60)は、介護するなかで、自分でも訳も分からず「凶器」を準備したことがあった。
「私は事実婚のパートナー、父、母と、3人を介護してきました」
と、荻野本人が回顧する。母親が鬼籍に入ったのは一昨年で、計20年に及んだ介護生活。なかでも悪性リンパ腫や腸閉塞を患い、10年に亡くなるまで15年間続いた父親の介護では、彼女はあと一歩で惨事になりかねない「狂気」に走っていた。
「ある病院から次のリハビリ病院に移ると、父は『なぜ私をこんなところに閉じ込めるんだ』と騒ぎを起こし、担当の医師から『もう、うちから出て行ってください』と連絡が来たんです。...
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「地裁が泣いた介護殺人」10年後に判明した「母を殺した長男」の悲しい結末
2006年2月1日、京都市伏見区の桂川の遊歩道で、区内の無職の長男(事件当時54歳)が、認知症の母親(86歳)の首を絞めて殺害、自身も死のうとしたが未遂に終わった「京都・伏見認知症母殺害心中未遂事件」をご存じだろうか。
一家は両親と息子の3人家族だった。1995年、父親が病死後、母親が認知症を発症。症状は徐々に進み、10年後には週の3~4日は夜間に寝付かなくなり、徘徊して警察に保護されるようにもなった。長男はどうにか続けていた仕事も休職して介護にあたり、収入が無くなったことから生活保護を申請したが、「休職」を理由に認められなかった。...
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