藤浪晋太郎と金本監督の“溝” 初登板で乱闘に

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初登板で乱闘(写真はイメージ)

「阪神のエース、いや“エース候補”か、それとも“元エース”か。とにかく藤浪晋太郎(23)が心配やね」

 とこぼすのは、在阪スポーツ紙デスクである。

 4日のヤクルト戦、彼の今季ペナント初登板だった。

 この日の藤浪は5回を投げ、与えた四死球は9。

 最後は畠山の肩にぶつけた。頭部に近かったため、畠山は激高。そこから両軍の乱闘に発展し、結局、ヤクルト・バレンティンと阪神・矢野コーチが今季初の退場処分を食らった。

 試合は1-3で阪神が敗れ、藤浪が敗戦投手に。

「試合後、金本監督は藤浪への怒りを押し殺しながら“ストライクが入らないからどうしようもない”と。気持ちはわからなくもないけど、こういう発言は藤浪にはマイナスでしかない」

 どういうことか。

「彼は元々ノーコン。でも、“荒れ球”こそが魅力とも言える。打者は的を絞りにくく、死球の恐怖もあるのですから。この日だって、失点はわずかに2。先発としてとりあえず試合を作ってはいるんですよ」

 プロ5年目となる藤浪は、ルーキーイヤーから3年連続で2桁勝利を重ねた。とりわけ2015年は7完投を含む14勝を挙げたが、実は四球82、死球11とそれぞれリーグワーストをも記録している。つまり、これが藤浪の真骨頂なのだ。

「和田前監督は放任主義で、現代っ子の藤浪はのびのび投げていた。ところが、根性至上主義の金本監督が就任した昨季は7勝11敗。大敗しているにもかかわらず161球投げさせる“懲罰続投”もありました。今の藤浪は、監督にビビりすぎているのか、“置きにいく投球”になっています。それでいてノーコンは直っていないのだから最悪です。打者ではなくて味方ベンチと勝負しているといいますか……エースに程遠い状況ですが、元凶は金本監督と言ってもいい」

 アニキ、頼んまっせ。

週刊新潮 2017年4月20日号掲載

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