「民進党はカエル以下!」 百田尚樹氏は呆れ、怒っていた

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■日本中カエルだらけ

百田尚樹氏

 連日の「森友学園疑惑」報道については、「まだ生ぬるい」という方もいれば、「もううんざり」という方もいることだろう。作家・百田尚樹氏は、この状況をどう見ているのか。感想を尋ねると「もう日本中がカエルだらけに見えてきました」と呆れ果てた口調で語り始めた。

「森友学園の問題を最初に『朝日新聞』が疑惑として報じたのが2月9日でした。それ以降、マスコミも国会もこの問題ばかり取り上げています。しかし、この間、日本周辺でどういうことが起きていたか、彼らはわかっているのでしょうか。

 私は、レギュラー出演している『真相深入り! 虎ノ門ニュース』(CS、ネットで放送中)では、『今週の中国船』というコーナーで、この1週間、どれだけ中国の船が日本の領海付近に現れたかを伝えるようにしています。テレビ等が殆ど触れないからです。

 2月9日以降をざっと見ても、2月14日~19日と6日間連続で中国海警局の船が尖閣諸島周辺の領海付近を航行しています。うち、1日は領海侵入までしています。こうした船の中には、機関砲のようなものを搭載していることも確認されている。

 3月は1日、4、5日、9、10日、17日~19日、22、23日、28日~30日と同様の動きが確認されています。

『そんなの毎度のことじゃないか。ニュースにしたって仕方がないし、騒いでも仕方がない』

 そう思う方もいるかもしれませんが、それこそが向こうの思うツボです。彼らからすれば、これが『日常的な光景』になるのが都合がいいのですから」

■外務委員会でもメール問題

「メディアもさることながら、腹立たしいのは国会議員です。北朝鮮は2月12日にムスダンと見られるミサイルを発射し、さらに3月6日には4発弾道ミサイルを発射。日本の排他的経済水域に3発が着弾しています。彼らは日本の米軍基地を攻撃対象として想定していると言っています。

 その後もミサイル発射実験を行い、核実験の動きを見せ、さらに米韓への先制攻撃まで口にしています。

 この大変な時期、こともあろうに国会の『外務委員会』で民進党が何をやっていたか。森友学園の理事長夫人と安倍昭恵さんのメールのやりとりの“追及”です。

 自分の兄への『殺害指令』を出したとも見られる人物が最高指導者にいる国が、日本への敵対心を隠そうともせず、ミサイルを乱射している。そんな時に『このメールはどういうことですか!』って、何を考えているんですかね。

 この間、森友学園の次にニュースになっていたのは、築地市場の問題でした。市場の『安全』よりも大事な『安全』の問題があるのがわからないのでしょうか」

■もはやカエル以下

「私の作品『カエルの楽園』では、口先で平和だけを唱えていれば平和が維持できると信じ込んでいる愚かなカエルたちを描きました。護憲派を中心とする日本人を戯画化したものです。

 しかし、その愚かなカエルたちですら、自国が脅威にさらされている局面では、会議で少なくとも安全保障に関する議論を侃々諤々交わしているのです。

 今の野党を見ていると、それすらもやろうとしていない。もはやカエル以下です。

かなり戯画化したものだったのに、現実の議員たちの頭の中はそれ以上に能天気だった。私は彼らはどこかの工作員じゃないかと思ったくらいです。

 何せ、今や『敵基地攻撃能力を自衛隊が持つことに対しては徹底的に反対する』とまで言っているのです。これはもしも北朝鮮が日本に対してミサイルを発射しようとしていることがわかっても、その基地を攻撃することすらできない、ということです。

 この主張をしたのは、民進党の安住淳代表代行です。私は『徹底的に反対』という言葉を聞いて、寒気すらおぼえました。本来、政治家の仕事は、国土や国民を“徹底的に”守ることのはずです。しかし、『徹底的に反対』という表現からは、正反対の姿勢しか感じられない。日本を仮想敵国としている国のために働いているようにしか思えないのです。

 本気で国を守ろうとせず、口先だけで平和を唱えるカエルたちが跋扈するような国が、最終的にどういう目にあうか。『カエルの楽園』は警鐘を鳴らすために書いたのですが、どうも多くの議員が読んでいないようですね。残念でなりません」

デイリー新潮編集部

2017年4月10日掲載

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