「ヘルシアコーヒー」 缶のどこにも書かれていない“血圧降下”の副作用
■必要以上に血圧を下げる
トクホの効果が僅かな上に、こんな副作用もあると指摘するのは、科学ジャーナリストの植田武智氏だ。
「もともとは、コーヒー豆の焙煎時に発生する酸化成分を除去することで血圧低下に効果がある『リズムライフコーヒー』としてトクホを取得していたのですが、商品化を見送っていたのです」
メーカーは、既にヒットしていたヘルシアシリーズのコーヒー版として、衣替えして発売したのだ。「血圧低下」よりも「脂肪消費」で売った方が儲かると計算したということか。
「改めてメーカーがトクホに申請すれば、試験や審査に手間と時間がかかる。それで、製法や中身は変えないまま、脂肪消費の効果を追加する形にして申請したのでしょう」(同)
当初の臨床試験では、軽い高血圧症(収縮期が140mmHg以上)、及び正常高値(130〜139mmHg)の人に対して、3カ月の摂取で5mmHg程度の低下が認められたという。
「副作用といっても健康な人に必ず害のあるものではありませんが、減量のつもりで血圧が下がったとなれば問題です。高血圧症で薬を服用する人なら、必要以上に血圧を下げる可能性は否定できない。国の食品安全委員会でも、治療中の人がそのような商品を摂取する危険性を考慮し、メーカーに注意表示の記載を求めていますが、缶のどこにもその文言はありません」(同)
代り映えはしなくとも、心穏やかな日常を送るためには、いつも馴染みの1本を選ぶのが賢明のようである。
特集「6400億円市場の虚飾! 『脂肪吸収抑制』喧伝で消費者を裏切り続けた罪! 大反響! トクホの大嘘 告発第2弾」より
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