【トクホの大嘘】「リカルデント」ガム “脳腫瘍”“白血病”誘発の疑い消えない人工甘味料のオンパレード

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■「死産や流産が続出」

 重大疾患を誘発する危険性もあると渡辺氏が続ける。

「90年代後半には、米国の複数の研究者が脳腫瘍を引き起こす可能性を指摘。05年にイタリアで行われた動物実験でも、白血病やリンパ腫の発生が認められました。人間が食品として摂取する割合と同量でも、異常が起きたとの報告があります」

 アセスルファムKも自然界にない物質のため、代謝されずに体外へ排出される際、肝臓へ負担がかかる。

「犬にこの甘味料を3%含むエサを2年間与えた実験では、リンパ球が減少し、肝臓障害の際に増えるGPT値が増加しました。妊娠したウサギでも、体重1キロあたり0・7グラムのスクラロースを摂取させたところ、下痢を起こして体重が減少した結果、死産や流産が続出した例もあります」(同)

 そもそも、アスパルテームは83年に厚生省が認可した添加物で、スクラロースは99年、アセスルファムKは00年とまだ世に出回って日が浅い。長期的に人体へどんな影響を与えるのかは未知数なのである。

 むろん、日本や欧米の政府機関は安全性を示した論文を根拠に許認可を出しているが、そこにはこんなカラクリもあるという。

 渡辺氏によれば、

「米ノースイーストオハイオ大のウォルトン博士の検証では、アスパルテームを安全とした74の論文は、企業から研究費を支給された研究機関が書いたものでした。援助を受けない機関が書いた論文は90あって、その約9割が脳腫瘍などの危険性を指摘したのです。このような論争は絶えず起きていますが、安全性への疑念が払拭されていない以上、健康増進を目的としたトクホに人工甘味料を使うのは止めるべきです」

“良薬口に苦し”という戒めを、今一度、噛みしめるべきではないか。

特集「6400億円巨額市場! 脂肪吸収抑制はインチキ! 分解脂肪は再吸収されていた! トクホの大嘘」より

週刊新潮 2017年3月30日号掲載

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