「アッキー財布」は官房機密費!? “お付きの旅費は自腹”に疑惑

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1人に290万円

 本誌(「週刊新潮」)は昨年4月から1年間の昭恵夫人の足跡を追ってみた。すると講演、イベントへの参加、組織や施設の訪問や見学……と、実によく出かけている。その回数たるや、選挙応援や総理も参加した式典、総理の外遊同行を除いても、北海道2回、東北8回、東京を除く関東5回、中部9回、関西10回、中国15回、四国1回、九州・沖縄2回、そして海外4回にもおよぶ。

 ちなみに、それぞれに職員が1人同行したと仮定すると、新幹線は普通車、飛行機はエコノミークラスを利用し、ビジネスホテルに宿泊したとして見積もっても、290万円ほどかかる計算になるのである。

「公務員は出張命令がないかぎり勝手に出かけられず、出張命令には予算措置がつきます。予算措置がついているなら、なぜ私人の活動に公金を拠出するのかという批判は免れませんし、職員の旅費は昭恵夫人が出した、という説明との間にも齟齬が生じます」

 霞が関のさる高級官僚は、そう言って、こう継いだ。

「官房機密費という語を用いると、すべてに説明がつくのです。これは総理とその周辺にいる人間に関わる事柄なら何にでも使える、使い勝手のいいお金で、その額はかなり減ったと言われますが、それでも月に1億円以上あるとされます。職員の日当も予算をつけなくても金一封で済むし、切符などをいちいち精算する必要もありません」 

 疑惑の目を向けられたくなければ、きちんと説明するほかなかろう。

特集「炸裂!『死なばモリトモ』爆弾」より

週刊新潮 2017年3月30日号掲載

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