乳児噛み殺し事件 従順なレトリバーが凶暴化する5つの引き金
「従順で利口」の代名詞
東京・八王子市で、大型犬が乳児を噛み殺した“事件”は、全国800万と推計される愛犬家世帯を慄然とさせた。その犬種とは「ゴールデンレトリバー」。「従順で利口」の代名詞とされる人気犬だったからだ。「赤子」に狂暴な牙が向けられた「引き金」とは――。
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自らもゴールデンレトリバーを飼育する俳優の津川雅彦さんが、「信じられない。その一言しかないね」と言うように、これが愛犬家の間で衝撃を持って受け止められたのは、何より、“加害者”がゴールデンレトリバーだったから。「飼いやすい犬」として知られ、例えば、「愛犬の友」編集部がまとめた『決定版 ゴールデン・リトリーバーと暮らす』には「性格」の説明に、〈従順で、利口で天賦の作業能力を備える。優しく、友好的で、自信に満ちている〉とある。
それゆえ、盲導犬、警察犬の仕事もするばかりか、高齢者や障害者と触れ合う「セラピー犬」の役割も果たしているのだ。
大型犬としては人気は不動のナンバー1。その「優しさ」は子どもに対しても同様だそうで、前掲書には、こんな説明もある。
〈子供に対しては力を加減しながら、ときにじっとガマンしながら、包容力をもってつきあいます。手荒く歯を立てることもないし、子供を獲物に見たてて攻撃する心配もありません。むしろ、子供を危険から守ったり、異変があれば大人に知らせてくれる頼もしい存在。子守役ともいえるほどの安心感があります〉
今回の事件と比較してみて、あまりに対照的だが、では、なぜ「頼もしい」はずの犬は大事な乳児の命を奪ってしまったのか。一体、何が引き金を引いたのか。
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