「森友学園」理事長の家庭教育 次男は“新弟子ごっつあん詐欺”元力士

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■殺すぞ

 籠池理事長がご執心の「教育勅語」には、「父母に孝に(生み育ててくれた両親に感謝しよう)」「兄弟(けいてい)に友に(兄弟姉妹のいる人は仲良く励まし合いましょう)」という徳目がある。早い話、家族は大切にせねばならないということだが、

「籠池さんには、5人も子供がいますがね。なかなか大変ですよ」

 と家庭内の教育に憂慮の念を抱くのは、籠池家を知る関係者。

「男の子は3人いて、お気の毒なことに三男は21歳の時、自ら命を絶ってしまった。次男は、体格が良く、相撲とラグビーをやっていたんですがね。詐欺紛いのことをやって、警察沙汰寸前になったことがあります」

 大阪・交野(かたの)市にアマチュア相撲で有名な「古市道場」という相撲道場がある。次男は小学生の頃、三男と共にここで練習し、阿武松部屋へ入門した。古市道場の2代目道場長で元力士の古市満朝(みつとも)氏が言う。

「彼は阿武松部屋に入ったものの、何度も逃げ出しました。当時、私の弟が同じ部屋で力士をしていて、ある時、次男の母親(諄子さん)から弟の携帯に電話がかかってきた。で、彼に代ると、母親は『何やっとんねん。殺すぞ。包丁で刺したろか』と、叱っていたそうです」

 まさか園児の前でも。いや、そんなことはよもやあるまいが、とにかく怖い怖い母親なのだ。結局、次男は大相撲を1年足らずで辞めてしまったが、問題はその後である。古市氏が続ける。

「引退してから数年後、彼は身分を隠し、新弟子希望を装って、複数の相撲部屋に接待されたり、小遣いを貰ったりしていました。力士は引退すると現役復帰は許されません。彼のやったことは詐欺的行為。スポーツ新聞にも『新弟子ごっつぁん詐欺』と書かれました」

 この時、古市氏の弟は、事情を聞こうと、父親の籠池氏に電話をしたという。

「すると、父親は『俺は知らん。あいつは大人や』と言って、突き放したそうです。弟は無責任な人だと感じたと言っていました」

 教育者なのにこれで良いのかと思うのは、余計なお世話か。亡くなった前理事長の妻、籠池理事長の義母に話を聞くと、

「娘や泰典とは20年以上会ってません。主人が亡くなったのを境に連絡が取れなくなってしまったんです。理由は分かりません。主人の法事にも来てくれない。何も分かりません。もう他人と一緒です」

 随分と寂しいことを仰る。

 先の元理事は、

「籠池さんは、独善的な人です。私は何度も幼稚園に寄附したものの、礼の一つも言われたことがない。利用できるものは徹底的に利用するタイプ。昭恵夫人もいいように使われたね」

特集「国有地を9割引き! 幼稚園児に反中反韓教育! 校庭に産廃を埋め戻し!森友学園『ドアホ理事長』と交わった『安倍昭恵』」より

週刊新潮 2017年3月9日号掲載

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