平沢勝栄に愛想を尽かされた石原伸晃…「小池旋風」影響

国内 政治

  • ブックマーク

存在感はますます希薄に

 かつて隆盛を誇った“石原ファミリー”の失墜を象徴するかのようである。

 石原伸晃・経済再生相率いる“近未来政治研究会”の平沢勝栄代議士が、2月末に派閥を退会することになったのだ。ナンバー2のこの突然の動きは、自民党内をざわつかせた。

 政治部デスクの話。

「派閥会合で石原さんは離脱の理由について、『平沢さんの地元の都議が小池新党に移る動きがあって、それが関係しているようだ』と説明をしていました」

 どういうことかというと

「石原本人と弟の宏高を除けば、東京の選挙区出身は平沢さんのみ。小池旋風が吹き荒れる中、次の衆院選で刺客を立てられる可能性がある。その前に、小池の宿敵である石原ブランドと距離を取り、真正面からの対決を避けようとしている、ということです。分析は結構なんですが、危機感のない言い方に幹部からは『会長がしっかりしないと』という声が上がっていました」(同)

 この“頼りなさ”が離反を招いたに違いない。

「それは今に始まったことじゃないですよ」

 とは、自民党関係者。

「2009年に都議会のドン・内田茂さん(前都連幹事長)が落選した際、当時都連会長だった石原さんは、内田さんに握られていた実権を取り戻そうと幹事長辞任を画策。しかし、内田さんに連座を持ちかけられ、あえなく断念。これを傍目で見ていた平沢さんは、『あんな情けないやつは見たことない。あいつには何も任せられない』と漏らしていました」

 いよいよ弾薬庫に火がついた格好だが、

「豊洲問題で父・慎太郎さんが土俵際に追い込まれつつあることが、背中を押したのではないでしょうか」

“近未来”は派閥再編か。

週刊新潮 2017年3月2日号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。