金正男、マカオでバカラに大金 父・正日からの遠隔指令で
■出目を予想
金正男氏が手を出していたギャンブルは、ポーカーだけではなかった。
知人が言う。
「10年近く前になりますが、『ザ・ベネチアン・マカオ』というカジノで、一緒にバカラをしたことがあった。正男さんの関係者しか入れないVIPルームに行き、7、8人で台を囲みました」
バカラとは、プレイヤーとバンカーのどちらが勝つかを予想し、賭けをするゲーム。勝敗は、それぞれに配られたトランプカードの合計点によって決まる。
「時々、正男さんは携帯電話で話しながら、チップを置く場所を決めていた。だから、“誰かに相談しているんですか?”と聞くと、“アボジ(父親)がね、自分はプレイヤーだと思うんだけどバンカーだと言うんですよ”と、照れ臭そうに答えていました」(同)
実は、金正日総書記は大のバカラ好きだったものの、さすがに海外のカジノに出かけていくわけにもいかず、遠隔指令で正男氏に打たせていたという。
「正男さんの話では、父親はバカラのデータを膨大に収集していて、それに基づき、次の出目を予想するんだそうです。それでも、当然いつも勝てるとは限らず、そのうえ、派手に賭けるから億単位で損をすることもしばしば。そういうとき正男さんは、所有する日本の骨董品を“買ってくれない?”と周りの者らに持ちかけていました」(同)
だが、父親の亡きあと、北朝鮮からの送金ストップに伴い、カジノに姿を見せることはなくなった。
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