松野頼久グループ、焼肉屋とひと悶着…内容証明の送り合いに

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 レアか、ウェルダンか? そのグループは「超ウェルダン」を選択した――。松野頼久元官房副長官(56)率いる民進党内の「旧維新の党グループ」が、焼肉店相手に壮絶な戦いを繰り広げていた。炭火ならぬ憤怒の炎を燃え上がらせた「松野軍」によって、いたぶるように焼き上げられた「敵方」の声に耳を傾けてみると、キムチ色を想像させる、血で血を洗う激しい「焼肉弾戦」が判明したのだった。

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なんともレア(稀)な顛末

「松野さんたち十数人のグループは、1月30日にも会合を開いたように、目下、『反蓮舫』を掲げ、彼女を支持する江田さん(憲司・民進党代表代行)らと袂を分かつべく純化路線を走っています」(政治部記者)

 ――遡ること約2カ月の2016年12月8日夜。75年前に旧日本軍が真珠湾を奇襲した日に、血気盛んな青年将校と化した松野軍は都心の一等地にある焼肉店に戦いを挑んでいた。

 当時の「戦況」を知る政界関係者が耳打ちする。

「その日、松野グループは約10人で忘年会を決行。ところが、料理が出てくるのが遅いと怒鳴り始めた」

 猛攻を受けた焼肉店の店長代理が証言する。

「当日は、忘年会シーズンで、先生方のグループだけでなく、他のお客様にも食事をお出しするのが遅くなってしまい、この点は当日も謝罪しましたし、重ね重ねお詫びしなければいけないと思っております」

 だが、

「怒りのあまりか、先生方3名様が途中でお帰りになり、コース料理(7800円)の最後のサラダをお出しできませんでした」(同)

 攻めているのに「戦線離脱者」を出すという奇手に出た松野軍。店側は値引き戦法で応戦した。

「本来の請求額は15万円ほどでしたが、申し訳ないので、私の裁量で12万円に減額させていただくことにしました」(同)

 これに対し、忘年会の予約をした松野軍の石関貴史代議士(44)は、「請求書を送れ」作戦で反撃。

「うちは請求書をやっていないとお伝えしたんですが、石関さんたちは無視して店を出て行かれました」(同)

■威信をかけた戦いの結末

 スワ、国会議員軍団による前代未聞の食い逃げ作戦敢行か。「戦場」は過熱し、ウェルダン化した。

「請求書を俺の事務所に持ってこい」

 と、捨て台詞を残した石関氏に、翌日、店長が電話で停戦の申し入れを試みる。しかし、石関氏はミディアムな対応を許さなかった。

「『謝罪に来いっ! 消費者庁の人間も呼んでおくからな』と言って、先方が一方的に電話を切ったと聞いています」(先の代理)

 結局、この争いは、双方が内容証明を送り合った結果、1月末に松野軍が支払いに応じて終結。

 国会議員という権力者でありながら、一般人である焼肉店員に果敢に決戦を挑んだ石関代議士は、

「お互いに納得して円満解決に至った」

 と、どこか満足気。当の忘年会にも参加していた総司令官の松野氏は、

「要は、料理の出方が尋常ではなく遅かったんです」

 こうして、維新グループの威信をかけた戦いは終戦を迎えたのだった。

 ――なんと大人げない「焼肉戦争」! クレームに勤(いそ)しんだ松野軍は、一介の焼肉店員に見せる度量も持ち合わせていないのか。

ワイド特集「ああ無情」より

週刊新潮 2017年2月23日号掲載

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