江角マキコが心酔する「ペテン師」の虚言妄言 不倫の果ての洗脳?

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江角マキコ

「オックスフォード大学の沖縄分校を俺が作って、マキちゃんを学長にするよ」

 その男が女に投げかけた言葉は、幾多の「もしも」が重ならない限り実を結ばぬような、あるいは歳月が人を待つかのごとき荒唐無稽なものだったが、

「学長になってゆっくりするのもいいかなぁ」

 こうマキちゃんがとろ~んとした目で頷くあたり、彼女の深いところをくすぐり揺さぶり、衝き動かしたことになる――。

 マキちゃんこと江角マキコ(50)が、フジテレビのディレクター夫と別居し、昨年8月に逮捕された男とダブル不倫中であることを「女性自身」(2月7日号)が報じた。江角は芸能界引退まで宣言したのだが、その後に発売された「女性セブン」で不倫関係を真っ向から否定していた。

 関係を論難された男の名は玉田宏(51)。ときに裕詞(ゆうじ)と名乗り、不動産および投資ビジネス、その流れで芸能界へと足を踏み入れて来た。その先のぬかるみにはまった昨年9月の本誌(「週刊新潮」)報道を振り返ってみると、記事は、〈113億円集金で逮捕された投資詐欺の芸能界人脈〉と題したもの。都内の投資コンサルタント会社が、実体のないファンドに出資を呼びかけ、約60人から113億円超を集めていた。この投資詐欺被害者には、GACKT、布袋寅泰(ともやす)、そして江角ら芸能人が名を連ねたのだ。

 この投資詐欺で、昨年8月、この会社の社長が詐欺と金融商品取引法違反で、社長のもとで資金集めを行なっていた男4人も金商法違反容疑で逮捕。このうちの1人が玉田で、そのあと同罪で起訴され、懲役1年執行猶予3年の判決が昨年12月28日に確定している。

■知り合ったのは4年前

 捜査関係者が、

「江角は玉田に3億円を投資して1億6000万円が戻ってきていなかった」

 と語る投資詐欺の被害者と加害者がどうして不倫を疑われる関係になるのか、にわかには信じがたいが、

「江角と玉田は4年前、共通の知り合いである布袋のコンサートの打ち上げの場で知り合ったんです」

 と振り返るのは、キー局プロデューサーのひとり。

「彼女はドラマのみならずバラエティでも活躍し、プライベートでも2番目の子供である男の子に恵まれていた。そして14年に大手の研音を出て、個人事務所を立ち上げたまでは良かったんですが、あの『落書き事件』がねぇ……」

 すなわち、元マネージャーに命じ、元野球選手邸に「バカ息子」などと落書きさせた一件だ。

 江角の娘もその選手の子供も青学に通っており、江角は他のママ友とうまくいっていなかった。それが落書きの原因のひとつとされている。その折に、

「仕事が忙しいと言う旦那に代わって、玉田は親身になって色んなことに耳を傾けてくれたことで、距離がどんどん縮まっていく。更に、娘の転校先を検討するにあたってインターナショナル・スクールが候補になったんですが、その辺の状況に明るい玉田に相談して決めた。無愛想で周囲と合わせられない江角には仲良しが極端に少なく、タレントの神田うのとか美人のサロン経営者くらいのもの。裏返すと、優しくしてくれる相手にはなびきやすいんです、特に男に」(同)

 玉ちゃん、マキちゃんと呼び合う間柄で、すでに江角の心のうちに玉ちゃんがしっかり入りこんでいた。実際、彼の逮捕直後に江角は、

「今回の件は、玉ちゃんも被害者だから、すぐ釈放されるよ」

 と周囲に話している。それまで興味のなかった高級ブランドの商品、ダイヤモンドの指輪、香水……と180度ちがう趣味に転じた江角は四十にして惑わず、どころかマドモワゼルに戻ってしまったようなのだ。

■「世間知らずのお坊ちゃん」

 では、江角が奉じる教祖の横顔に触れておこう。

 1965年生まれの玉田は、88年に慶応大法学部を卒業し、TBSに勤務した。

 事情をよく知る関係者によると、

「あの家は資産家で、宏くんがちっちゃいころはベンツで送り迎えされていました。東京ガスの下請けを手掛けていた彼のおじいさんが不動産業に打って出て、実際、国内に複数の物件を所有しています。TBSはすぐに退社。92年、このときはお父さんが経営していたその会社に入り、それから4年経って社長になった。宏くんの奥さんが取締役、お姉さんは監査役に就いていましたね」

 TBS時代は、「世間知らずのお坊ちゃん」と評されていた玉ちゃんが社長になってからというもの、

「漢字の社名をカタカナに変更したり、所有する不動産を売却して物件を購入するなど、積極的な経営に舵を切っているようでした」(同)

 その会社は年に2億円弱の売り上げを続けるにすぎないが、そのほかにも、宝飾・インテリア、経営コンサル、投資・水産物養殖など、多岐にわたる会社を束ねている。

■東京ガスの創設者

 ここで、前述の「沖縄分校」ほどではないが、玉田が口にする空々しい話を紹介しておこう。たとえば、

「デザイナーズ・マンションっていまや誰でも知っているでしょ。コンクリート打ちっぱなしのクールで都会的なあの感じ。その言葉と雰囲気を最初に売り出したのってオレなんだ」

 と酔い痴れるように言ったかと思えば一転、周りの咳払いにも気を払うようにして、

「祖父は東京ガスの創設者でね。とある事情があって、ホームページみたいなところには出せないんだけど、実際はそうなんだよ」

 またあるときには、

「地元は神奈川の葉山で、持っていた山を売って、30億円になった。そのカネで広尾にデザイナーズ・マンションを建てたんだ」

 何度か、ブランドの新作発表会で顔を合わせたという客に聞いてみると、

「葉山のこと、有力者に実は聞いてみたんですけど、そんな事実はなかったんですよ。それに、彼の地元って東京の大田区ですよ」

 本名が宏だと知らず、裕詞として交際してきた芸能関係者があとを受け、

「“会社を十数個やっています”と名刺代わりに言うのですが、『十数個』という表現がいかにも雑だし、それが仮に事実だとしても、部下を1人しか見たことがありません。その男について、“アメリカにおけるダイヤモンド鑑定の権威資格プログラムを修了した”という説明がありましたが、どう見てもタダの雑用係なんです」

■サウジの王族の人を

 先に触れた投資詐欺については、悪事が露見するまで江角は、

「絶対この投資やった方がいいよ。そのお金でずっと食べていけるよ」

 と勧誘を続けていた。根拠の「こ」の字にさえならぬところ、

「玉ちゃんがね、サウジアラビアの王族の人を家に呼んでパーティーをしたんだよ」

 折に触れそう言って、玉ちゃんの自宅に白いターバンを巻いた男が陣取っている画像を見せてきたことも。

 周囲は一顧だにせぬ虚言妄言。その罠にはまったのが江角だった。

特集「不倫の果ての洗脳?『江角マキコ』が心酔する『ペテン師』の虚言妄言録」より

週刊新潮 2017年2月9日号掲載

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