“自分ファースト”小池都知事 「反内田」で悪評の候補推し、「公明」配慮の予算案

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「応援しているのは3人だけ」

 小池氏は彼を「悪玉」に仕立て上げ、師匠の小泉純一郎元総理譲りの単純にして幼稚な「二項対立」の図式を演出し、マダム旋風の原動力としてきた。千代田区は内田氏の地元であり、

「与謝野さんは『内田印』の候補者ですから、イコール彼も『悪玉』と見られ、絶望的な差を付けられていたんです」(都政関係者)

 石川氏は今回5選を目指していて、そもそも多選批判を抱えていた上に、区議会と対立し、補助金着服に関する問題で百条委員会に証人喚問されたり、はたまた副区長を「クビ」にしたりと、千代田区議会の中では決して評判が良いとは言えない首長だった。結果、

「25人いる区議で、石川さんを応援しているのは3人だけ」(ある千代田区議)

 にもかかわらずのこの結果は、いかに小池劇場が「奏功」しているかを物語っている。今や、彼女の握った寿司は食べざるを得ない世相になっているわけである。逆に言うと、小池氏はとにかく反内田であれば、多選批判に晒されている石川氏を担ぐなど朝飯前で、果ては悪魔と手を組むことさえ厭(いと)わないのではないかと思わせるのだ。

 この「狂気」に押されて、国政では自公は蜜月の関係を続けていながら、今度の千代田区長選で公明党は自主投票を決めた。自民党の友党も「内田―与謝野連合」を見限り、小池氏に擦り寄った格好である。

 それもむべなるかなで、千代田区長選、そして夏の都議選を睨み、小池氏は公明党に、くんずほぐれつとでも言うべき「抱き付き作戦」を敢行していたのだ。

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