安倍総理を「暗い顔」にした電話会談…トランプが呼びかけた“重いささやき”

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“重いささやき”

 とはいえ、つつがなく42分が過ぎるはずもない。実は、今月10日にワシントンで予定されている首脳会談に先がけ、安倍総理は深夜の電話口で“重いささやき”を受けていたというのだ。

「他ならぬ日米同盟についてです。トランプは、かねてより主張してきた在日米軍の駐留経費の問題には触れませんでした。その代わり、もっぱら中国の脅威について総理に語り、『新たな次元で一緒に最高の同盟を作っていこう』と呼びかけたのです」(同)

 取りも直さず、現状維持では済まされぬというわけで、総理の頬が緩まなかったのも頷けるのだ。

 付言すればトランプは、

〈選挙戦中に約束したことは全部実行する〉

 との念押しも忘れなかった。

“新たな次元”とは一体いかほどか、そう気を揉まざるを得ないのだが、

「トランプに限らず、米国の歴代政権が求めてきたのは、駐留経費ではなく防衛費全体の増額。つまり防衛力増強です」

 とは、産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森義久氏である。現在、総額約5兆円の防衛費のうち、在日米軍の駐留経費はおよそ7200億円。

「米国はこれまで、日本に対して『もっと普通の同盟関係にしてほしい』と期待してきました。それをストレートに伝えるか変化球にするか、投げないで取っておくかの違いでしたが、トランプは直球を投げ込んできた初めての大統領です。ところがそうなった時、日本には国論として基本的な防衛シナリオがない。これは大問題だと思います」(同)

 3日に来日を果たした“狂犬”ジェームズ・マティス国防長官からの言及はなかったが――。

週刊新潮 2017年2月9日号掲載

特集「『狂犬』国防長官が来日 トランプ大統領と電話42分に『安倍総理』の暗い顔」より

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