安倍総理は何年までやるのが良いのか? 青山繁晴・百田尚樹の「大直言」対談(2)
短期政権ではなめられる
百田 日本の、いわゆる国際的な弱さというのは、政権が短期でコロコロ代わる点にあったと思うんです。下手したら、半年で変わっていた。せいぜいもって一年でした。
半年とか一年で代わる政権というのは、他国はまともに相手にしないんです。「どうせ、こんなことを言うても、半年後に、こいつ首相降りるやん」とか、「一年後には、こいつの政権なくなってるやん」と思われる。ちゃんと約束もしません。
これは国内でも一緒。官僚も、「首相が何か言うてるけど、どうせ、しばらく放っといたら、こいつ代わるんやから」と思ったら言うこときかないです。ところが、確固とした政権が生まれて、「これはかなり長期政権やなあ」と思えば官僚も、「これ、下手したら、俺のクビ飛ぶな。しっかりしないとあかん」となる。
中国や韓国も、「この政権は長い」となってくると、「こちらも、あまりなめたことを言われへんな」となってくる。
長いというのは大事なことなんです。
ところが、さっきおっしゃったコール首相に限らず、特に共産圏は長期政権が多くて、しかも長くなれば長いほど、駄目になるんです。これは、人間も組織もそうなります。
十年を超えると、いかに本人がよくやったとしても、周りで腐敗が起きる。どうしても既得権とか、そういうもんでややこしくなります。ですから、それは何年がええかというのは難しいですけど、安倍さんはもう少し続けてもらいたいと思いますね。
青山 対外的なことを考えれば、二〇一八年の安倍総裁の任期切れの前に党規を変えて、中国、韓国への発言権を強めることは大事です。「この政権はもっと続くのかも」と思わせる。
ただし、独裁者にならないために、次の総裁選は二期目とは異なり、きちんと投票をしたほうがいい。その対抗馬が誰なのかは、今はまだわかりませんが。
(後略)
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もちろん、一寸先は闇だから、本当に現政権がこの後も高い支持率を維持できるかどうかはわからない。しかし、無理難題を言ってくる大統領に対抗するには、国内基盤がしっかりしたリーダーのほうが良いのは確かだろう。
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