漫画家・ゆるりまい氏が明かす「ミニマリスト」生活 きっかけは東日本大震災

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“捨てのK点越え”

 現在の家族構成は実母、夫、まもなく2歳になる長男、猫が4匹だが、ゆるり氏管理下の空間は「廃棄の論理」が徹底されている。

「リビングには、テレビ、ダイニングテーブル、電話、子供の絵本と玩具くらいしかありません。家に遊びにきた友達は『モデルルームよりモノが少ない』と笑います。下着は3セットしかないので、基本的には毎日洗濯をしています」

 気持ちよさが最大の動機ではあるが、日常のメリットも少なくないという。

「まず家事が楽になりました。家が汚い頃は、掃除の成果が分かりづらいので、掃除そのものが嫌いでした。しかしモノが少ないと、少しの労力で、分かりやすく綺麗になります。掃除が楽しいから、毎日する。そうすると失くし物が減って、ストレスもなくなる。行動パターンも変化し、もともとは物事を後回しにするタイプだったのですが、何でも“早め早めにやろう”という意識に変わりました」

 最近では、物の廃棄についても考え方に変化が生じてきたという。

「私が、“捨てのK点越え”と呼んでいる現象があります。“昨日まで捨てられなかったモノが、捨てられるようになる”というもの。昨日まで自分にとって必要だったモノが、今日は必要ない、というのは一つの成長だと考えていました。しかし最近は、“むやみに捨てるのはもったいない”と考えるようになった。ですから、今ではモノを買う時、できるだけ長く使えるものを選ぼうとしています」

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断捨離どころか必要最低限がない!ミニマリストの極限スタイル(3)へつづく

週刊新潮 2017年2月2日号掲載

特集「断捨離どころか必要最低限がない!『ミニマリスト』の極限スタイル」より

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