「6歳で従軍」で大炎上! 10億人が視聴する中国共産党「洗脳番組」のデタラメ

国際 中国

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 1月27日、旧暦の大みそかに中国中央電視台(CCTV)が放送した年越し番組「春節聯歓晩会」で珍騒動が発生した。

 番組の公式ブログで「老紅軍」と紹介された86歳の男性が、ステージ上で共産党を讃える歌を披露すると、ネット上では「嘘つき!」「6歳で従軍していたなんて、あり得ない」などと批判が殺到。番組側が慌てて公式ブログの経歴を差し替える事態となった。

「中国版紅白歌合戦」とも言われ、国内外で10億人の中国人が視聴するとされる国民的番組で、いったい何が起きたのか――? ベストセラー『マンガで読む 噓つき中国共産党』を描いた“中国亡命漫画家”こと辣椒さん(43)に話を聞いた。

「〈老紅軍〉とは、共産党の軍隊〈紅軍〉に参加した元兵士のことです。紅軍は1937年の第2次国共合作で新四軍や八路軍に改編されたので、もし現在86歳の男性が紅軍にいたとすれば、6歳以下の頃に従軍していたことになる。

 すぐにブログが修正されたことからも分かる通り、これは単なるミスでしょう。むしろ注目すべきは、こんな些細なミスで、なぜ中国のネットがあれほど炎上したのか、という点です。

 じつは、マンガでも詳しく描きましたが、〈春節聯歓晩会〉は共産党の“洗脳装置”なのです。あらゆる演目に、一党独裁を正当化するためのイデオロギーが仕込まれている。それに反発する一般視聴者が、テレビ局のミスに付け込む形で、政権への鬱憤を爆発させたのです。

 特に「嘘つきだ!」という批判は象徴的です。なぜなら共産党の最大の問題点が、「平気で噓をつく」ことだからです。今回の騒動にしても、そもそも抗日戦争の主力として戦ったのは国民党軍なのに、史実を歪曲して、共産党軍にスポットライトを当てようとしたことに無理があります。

 2015年に作られた中国映画『カイロ宣言』では、なぜか共産党の毛沢東をあしらった映画ポスターが作られて、世界の失笑を買いました。カイロ会談に出たのはルーズベルト米大統領、チャーチル英首相、そして国民党の蒋介石であることは、歴史に興味がある人なら誰もが知る史実です。共産党は一党独裁の正統性をでっちあげるため、そんな下らない嘘までつくのです。

 自らの手で情報を収集し、自らの頭でものを考える習慣がある人は、そのような共産党の嘘に心の底からうんざりしています。私が自著のタイトルを考える時も、真っ先に『嘘つき中国共産党』という言葉が思い浮びました。

 最近、「APAホテルに、南京大虐殺を否定する本がある」などと共産党が大騒ぎしていますが、人のことを言う前に、まずは自らの歪んだ歴史観を何とかしろと言いたい。大躍進、文化大革命、天安門事件、尖閣問題……共産党にとって都合の悪い事実は、すべて嘘と歪曲で誤魔化されています」

 2月28日には東京新宿区で『共産党の〈ウソ〉と〈真実〉』というトークイベント
(http://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01eaz8ypgixg.html)を開催するという辣椒さん。「日本人がどうして中国共産党の嘘にあまり怒らないのか不思議です。彼らがどんな酷い嘘をついているのか、反日教育の実態も含めて、日本の皆さんに洗いざらい報告したいと考えています」

デイリー新潮編集部

2017年2月3日掲載

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