高梨沙羅の“ここぞ”で決められないジレンマ 表彰台を逃す
メイクが話題
パッチリ二重まぶたの美人になったと評判を集める高梨沙羅(20)は、1月14、15日の2日間、北海道・札幌の宮の森ジャンプ競技場で行われたスキージャンプ女子W杯に出場した。
だが、前評判を覆し初日第7戦で2位、翌第8戦4位と振るわず今季初めて表彰台を逃してしまったのだ。
運動部記者が振り返る。
「第8戦2回目のジャンプでは、K点手前の89メートルで落下して観客の高梨コールも一気に萎みました」
今季唯一の故郷でのW杯は、彼女にとって“ある期待”を一身に背負った戦いだった。
「W杯通算49勝の高梨は、勝てば記念すべき50勝を飾れる筈でした。札幌で連勝し、20日から山形・蔵王で始まるW杯第9、10戦も優勝したら53勝。歴代最多を誇る、男子のシュリーレンツァウアー選手の記録に並ぶ偉業を国内で達成できると注目されていました」(同)
試合後の高梨本人は、「結果を残したい気持ちがあった」「焦りもあった」などと、地元開催の重圧を気にする心境を明かした。これまでも、彼女は他を圧倒する優勝回数がありながら、金メダル確実と注目されたソチ五輪で4位、世界選手権での優勝経験もない。“ここぞ”の大舞台で決められないジレンマを抱えているのだ。
実際に観戦していた祖父の島津新平さん(80)は、
「50勝について多少は意識しているでしょうけど、意外と本人はケロリとしていると思う。勝負にはこういう時もありますから」
と、エールを送るが、今回のW杯第7戦では、同じ北海道出身の伊藤有希(22)が初優勝を飾っている。
「来年の平昌(ピョンチャン)五輪に向けて、取材陣は伊藤の動向にも目が離せない。これは高梨にとっていいことで、周囲の金メダルというプレッシャーが分散し、競技に集中できるのでは」(先の記者)
次戦の蔵王は、高梨が5年前にW杯初優勝を飾った縁起のいいジャンプ台。垢抜けた二重まぶたと同様に、パチッと結果を残せるか。