千代大海、「千代の富士」未亡人との間に隙間風 千秋楽パーティーを巡り

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 各相撲部屋が本場所の最終日に催す「千秋楽打ち上げパーティー」は歴とした興行で、部屋の大事な収入源の1つ。親方が主体となって客を集めなければならないが、あまりに動きが鈍いので不興を買っている人物がいる。先代の元横綱・千代の富士から九重部屋を受け継ぎ、新九重親方となった元大関・千代大海(40)だ。

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先代、何を思う…

 先代が死去してから4カ月余り。10月1日には両国国技館で「お別れ会」も行われ、そろそろ部屋の運営を軌道に乗せなければならない千代大海なのだが、

「現状では、彼による部屋運営はうまくいっているとは言い難い。特に、千代の富士の未亡人、つまり先代のおかみさんとの関係がぎくしゃくしているのは問題です」(相撲協会関係者)

 2人の間に吹く隙間風。そのきっかけとなったのは、九月場所の千秋楽パーティーだった。

 会費は1人1万2000円。9月25日の午後6時半から浅草ビューホテル4階の飛翔の間で催されたそのパーティーは、次の2つの理由により、重要な意味をもっていた。まず、千代の富士が亡くなって初めてのパーティーだという点。また、その会は、新しい親方をタニマチにお披露目する場でもあった。

「九重部屋の千秋楽パーティーは、多い時だと1000人近くも客が来る。九月場所の時は千代の富士さんが亡くなって初めての会だから、いつも以上に人が集まっても良かった。しかし、先代のおかみさんが尽力したにもかかわらず、いつもの7割くらいしか客が入りませんでした。原因は千代大海がほとんどチケットを売らなかったからで、先代のおかみさんはそれを不満に思っている」(九重部屋の関係者)

 パーティーに出席した後援会関係者によると、

「いつもよりお客さんの入りが悪かったのは確かです。また、そのホテルを使えるのは、部屋の後援会幹部のバックアップがあってのことなので、“今回がここでやる最後のパーティーになるかもしれない”と皆で囁き合っていました」

 もっとも、千代大海とて何もしなかったわけではなく、パーティーの5日前には自らのツイッターで、

〈当日券もありますので、予約なしでそのままいらしていただいても大丈夫〉

 と呟いている。しかし、

「足で稼いでチケットを売るのが当然で、やり方が安易すぎます。また、このツイッターの記述自体が、チケットがさばけていない証拠のようなものです」(先の九重部屋関係者)

 千代大海と先代のおかみさんとの関係について、九重部屋の後援会事務局は、

「2人の関係が悪化しているということはない」

 と、話すのだが、先の九重部屋関係者はこう言う。

「先代のおかみさんが千代大海に不満を抱いているのは間違いありませんが、彼を冷酷に突き放すことができないのも事実。現在、部屋に所属しているのは、先代が発掘し、手塩にかけて育てた力士ばかり。部屋が立ち行かなくなって一番困るのは彼らですからね」

 ふがいない後継者が舵取りを担う部屋に響く、先代おかみの長嘆息──。

ワイド特集「師走の忘れ物」より

週刊新潮 2016年12月15日号掲載

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