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日本人が陥る中東問題のワナ――【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛〈著者インタビュー〉池内恵
――なぜ、この本を書こうと?
中東が大混乱しています。その原因は何か。五里霧中に見える中東情勢の、将来をどう見通せばいいのか。どうすれば中東に平和と秩序が戻ってくるのか。何をキーワードにすると色々なものが見えてくるのかと考えた時に行き着いたのが、世界史の教科書でおなじみの「サイクス=ピコ協定」だったのです。
ちょうど今年はサイクス=ピコ協定から百年目。第一次世界大戦の最中、イギリスとフランスが謀議して、オスマン帝国が崩壊した後にその領土・支配地、特に現在のイラクやシリアやイスラエル・パレスチナあたりの、アラブ人が多く住む土地を分割して支配しようと約束した。...
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外務省「危険情報レベル1」でも「旅のプロ」が避ける観光名所
警備員がカフェでサボっているうちに21人の観光客がテロリストに惨殺されてしまう。これが、危険情報「レベル1」とされる国の実情である。外務省の情報があてにならないというのなら、本当はどの観光地が危ないのか、「旅のプロ」に聞いてみた。
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「チュニジアという国は、昔から欧米の観光客が集まりやすいようにリゾートを開発してきたのです」
そう話す東京外国語大学の飯塚正人教授は、昨年まで3年連続で首都・チュニスで夏を過ごしてきたという。
「市内から20分ぐらい車で走ったところにビーチリゾートが広がっていて、そこには高級ホテルが並んでいる。...
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