NHK朝ドラ「わろてんか」 吉本と山口組との“縁”はどう描く
おせいさん
朝ドラ史上初のダーク・ヒロイン登場か?
NHKは来年10月スタートの朝ドラ第97作を発表。大阪放送局の制作でタイトルは「わろてんか」。ストーリーは小さな寄席経営を皮切りに、日本で初めて“笑い”をビジネスにした女性・藤岡てんの半生である。
「吉本興業を創業した吉本吉兵衛の妻せいさんがモデルですよね。私はその弟の林正之助さんを主役にドラマを作りましたが、芸能界を描くのは難しいですよ」
とはメディアプロデューサーの澤田隆治氏である。そのドラマとは1988年に放送された「にっぽん笑売人」(フジ系)で、正之助を沢田研二、吉兵衛を山城新伍、せいを小川眞由美が演じた。他に吉本芸人が多数出演した。
「戦前4話、戦後4話の計8話の予定でしたが、正之助さん自身から連絡が入って、戦後篇は中止になったんです。当時の興行にヤクザは外せませんから」(同)
中でも吉本と山口組には切っても切れない縁がある。
「戦前から昭和30年頃まで、吉本が最も稼いでいたのは漫才ではなく浪曲。中でも人気の広沢虎造を専属にした吉本と、籠寅組の間で映画制作を巡るトラブルが戦前に起き、そこでせいさん達が仲裁に頼んだのは山口組2代目の山口登組長。話しあいの席で組長は斬られ、これが元で亡くなります。いわば身代わりになって貰ったようなもので、正之助さんは後々まで、生きて商売が出来るのは山口組のお陰といっていました」(同)
もちろんNHKのこと、綺麗に描くのだろうけど。