三船敏郎がハリウッド殿堂入り 没後18年での米人気

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 黒澤明の「七人の侍」がアメリカで「荒野の七人」にリメイクされたのは有名な話だ。主役の侍、三船敏郎は、没後18年が経った今もアメリカで人気を誇る。

 ハリウッドの殿堂入りを果たし、その名が刻まれた星形プレートが、11月14日、ハリウッド中心街の歩道に埋め込まれたのだ。日本勢では早川雪洲、マコ岩松、そしてゴジラに次ぐ快挙。

三船敏郎がハリウッドの殿堂入りを果たし、記念式典に孫の三船力也さんら一族が出席(2016年11月14日)

「日本が地盤の俳優では、三船さんが初めてです。殿堂入りは人間以外でも構わず、ミッキーマウスやドナルドダックも堂々と名を連ねています」(映画記者)

 殿堂入りの選定は、地元の商工会議所により1950年代末から行われている。映画以外にも舞台、音楽、テレビ、ラジオの部門がある。

「トランプ次期大統領は、司会を務めたテレビ番組の人気で2007年に殿堂入りしています。選挙期間中に彼の星形プレートが反対派に破壊されましたが、名声を示す象徴だから狙われた。アメリカでは広く知られ価値があるものです」(同)

 三船の殿堂入りは2594番目。映画部門ではクエンティン・タランティーノ監督や俳優のマイケル・キートンらが同時に選ばれた。

「殿堂入りは、話題になったり亡くなった直後のように、ニュース性を兼ね備えている時期が多い。巨匠が皆、殿堂入りしているわけでもありません。三船さんは亡くなってから時間が経って珍しい気もしますが、実は世界では過去の人ではないのです。『七人の侍』は映画を学ぶ場で最良の教材のひとつとして使われており、典型的な侍として日本以上に知られています」(映画評論家の垣井道弘さん)

 式典には孫で映画プロデューサーの三船力也さんも出席、喜びをかみしめた。

週刊新潮 2016年11月24日号掲載

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