キムタク初の医師役ドラマ、キャスティング難航 江口洋介から断られ

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「ヒロイン決定難航」「脚本ギリギリ」などと船出が危ぶまれているのが、TBSで1月開始のキムタク主演ドラマだ。SMAPの解散騒動で“裏切り者”呼ばわりまでされた木村拓哉(43)が“解散後”初めて連ドラの主役としてお茶の間と対することになる重要なドラマ、それなのに――。

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 久々の「月9」主演で初回視聴率10・6%、2ケタ獲った福山雅治だって、往時の数字より陰りがあればすぐさま“爆死”と評されてしまうのが昨今のドラマ界。向かうところ敵なしだった高視聴率男キムタクも、一歩間違えればそんなレッテル貼りを免れない。

“解散後”初めて連ドラの主役

「TBSは2013年の『安堂ロイド』で大コケ、キムタクの金看板に傷をつけてしまった。そのため万全の布陣を敷いていますよ。プロデューサーは小渕優子元経産大臣の夫で『花より男子』『華麗なる一族』でヒットを飛ばした瀬戸口克陽氏。キムタクとは『GOOD LUCK!!』で最高視聴率37・6%を叩き出し、本人からもジャニーズ事務所からも信頼が篤い。脚本の橋部敦子氏は瀬戸口氏と組んだ『Around40』で“アラフォー”という言葉を流行らせ、主演の天海祐希は新語・流行語大賞の年間大賞に。キムタクが初の医師役を演じる、と話題性もあり、鉄壁ですよ」

 とTBS関係者は胸を張る。用意するのも同局きってのドラマ枠「日曜劇場」、木村は腕に自信のある脳外科医役で、かつての恋人だった院長夫人から、彼女の脳腫瘍を切って欲しいと頼まれるところから物語は始まるという。

「この院長夫人役を竹内結子が演じ、さらに主演級の松山ケンイチや、木村文乃といった役者が並びます」

 と続けるも、顔を曇らす。

「ただ、クレジットロールの最後、“トリ”のポジションに載るような“院長役”がなかなか決まらない。竹内結子の旦那役で、いわばキムタクとは三角関係の相手役。重量級の役どころになるはずなのですが……」

■ギリギリのオファー

主役級がずらり

 別のTBS関係者も言う。

「ドラマ全体が、かなりギリギリの調整に追われている印象です。仮タイトルも6月には『Get Ready!!』だったのが『零に挑む』に変わりましたし、撮影に入るのも11月の第4週からとかなり遅い。1月クールのドラマは年をまたいで撮影する場合が多いのですが、正月休みが挟まるため、11月に入ったら撮影を始めていたいところ。かなりタイトな撮影になってしまう」

 芸能プロ幹部によると、

「そのせいでしょうか、TBSは9月末頃、江口洋介に院長役のオファーをしているんですが、断られているんです。オファーの時期としては明らかにギリギリ。江口サイドから断られてしまったおかげで、キャスティングは振り出しに戻ってしまったそうです。迷走しているとしか言いようがないですよ」

 SMAP解散2週間後というタイミングで始まる大事なドラマ、「辣腕マネージャー女史の置き土産」とも言われ、失敗が許されないのに、秋に入ってもまだ重要な相手役で苦労している有様だというのだ。

 もはや悪い予感しか抱けないが、コラムニストの林操氏はむしろエールを送る。

「ドラマがこけて当たり前、こけなかったらシャクだと思われるのが今の木村に対する世相でしょう。私としては、そんな今のキムタクが逆にクールに高視聴率を収めるような“裏切り”を期待していますけどね」

 蠢く百鬼の予想や期待を“裏切って”こそ「スター」キムタクというわけだ。

特大ワイド「ふりむけば百鬼夜行」より

週刊新潮 2016年11月10日神帰月増大号掲載

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