「第29回東京国際映画祭」開幕! 102歳・笹本恒子さんがレッドカーペットに登場! 

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10月25日、「第29回東京国際映画祭」が幕を開けた。オープニングセレモニーを飾るレッドカーペットには、話題作品の俳優や監督が続々登場。そのなかで、特別上映作品「笑う101歳×2」主役のお一人である笹本恒子さんの晴れやかな笑顔が、ひときわ注目を集めた。

(c)2016TIFF

■「ルーシー賞」受賞&映画出演!

「笑う101歳×2 笹本恒子 むのたけじ」は、日本初の女性報道写真家・笹本恒子さんと、伝説の新聞記者・むのたけじさんを追ったドキュメンタリー映画。共に101歳という2人のジャーナリストの人生と仕事に迫る。2017年春の公開を前に、「第29回東京国際映画祭」にて特別上映される。
笹本さんは、先日、“写真家のアカデミー賞”といわれる「ルーシー賞」を受賞されたばかり。10月23日、ニューヨーク・カーネギーホールで行われた授賞式への出席は叶わず、受賞メッセージがスクリーンに映し出された。
そして、25日、東京・六本木にて行われた「第29回東京国際映画祭」開幕のレッドカーペットには元気な姿で登場した。

■現在102歳、後進の未来を願う。

「笑う101歳×2」では、笹本さんの“写真”と、むのたけじさんの“ペン”を交錯させている。また、女と男それぞれの視点と活動を通して、戦争という激動の日本を生き抜いた人間ドラマが描かれる。また、101歳でなお現役として生きる輝きとその秘訣を探る。老いを如何に生きぬくかを考え、希望を与える作品となっている。
むのたけじさんは、戦中は朝日新聞記者として、中国・東南アジアに従軍。戦後はその反省を踏まえ、反戦の立場から表現し続けたジャーナリスト。残念ながら本年8月に永眠された。
 笹本さんは戦中から写真の道を志し、報道カメラマンとして数々の歴史的な場面に立ち会ってきた。来日したマッカーサー元帥や、ヒットラー・ユーゲント(ヒットラー青年隊)の撮影にも成功している。また皇族から市井の売春婦まで様々な人物を撮影してきた、昭和を代表する女性写真家だ。笹本さんの半生記は『ライカでショット!―私が歩んだ道と時代―』(新潮文庫刊)として出版されている。

今年9月には公益社団法人日本写真家協会が名誉会員笹本恒子さんの102歳を記念して若い写真家の写真活動を助成するために「笹本恒子写真賞」を設立。ご自身が現役であるのはもちろんのこと、後進の活躍に期待を馳せ、未来に希望を寄せている。

デイリー新潮編集部

2016年10月26日掲載

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