ドイツにイスラム過激派522人…ビール祭りにも影響

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 13日、ドイツ北部で特殊部隊200人が投入され、3人の男が逮捕された。イスラム国が犯行声明を出した昨年11月のフランス・パリ同時多発テロ事件――その実行犯と同時期に欧州に潜入、同じ偽造工場製のパスポートを所持していたこの男たちはイスラム国の戦闘員と見られている。

「この数日前には522人の“潜在的テロリスト”が国内に存在し、さらに“関係者”360人を監視しているとデメジエール内相が新聞に答え、波紋を呼んだばかりでした」(現地記者)

ドイツにもイスラム国戦闘員が

 欧州各地で広がるテロの脅威。独内務省は522人のうち半数以上は逮捕済みとするが、在独ジャーナリストの熊谷徹氏は言う。

「イスラム圏の旧植民地出身者が多く、移民の貧困問題を抱えるフランスに較べれば、ドイツの要監視対象者は格段に少ない。ただ、今回の3人のように、昨年受け入れた100万人の難民にどんな人物が紛れ込んでいるかはわからない。また、ドイツからのイスラム国参加者は850人。彼らが帰国後どうするか。“一匹狼型”のテロとなるとさらに把握が困難です」

 各国の治安当局が頭を悩ます問題に、ドイツもまた手を焼いているのだ。

 世界最大のビール祭り、ミュンヘンの「オクトーバーフェスト」にも影響が出ている。大勢の人が集まる場所は市民の警戒心も高まる。

「警察も厳戒態勢、例年なら各企業が客を招いて接待するのですが、今年は自粛している会社も多い」(同)

 ビールを飲むのも立派な「テロとの戦い」だ。

週刊新潮 2016年9月29日号掲載

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