【SMAP】解散でジャニーズ事務所が逃した利益 ツアーだけで120億円

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 これまで見てきたように、解散を巡って魑魅魍魎が繰り広げた悲喜劇。その真の勝者が誰なのかは、来年以降になってみないと分からない。だが、現時点ではっきりしていることが一つある。ジャニーズ事務所は、SMAPと同時に巨額の利益も逸したということだ。

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SMAP解散を報じた各紙

「本来、デビュー25周年を迎える今年は、SMAPの稼ぎ時だったんです」

 と、民放局員が解説する。

「記念ツアーに、記念特番。ビッグイベントが目白押しのはずでしたが、1月以来、どの局もSMAPを腫れ物扱いし、飯島さんに代わる新マネージャーが周囲に、『新しい仕事が入ってこない』と嘆くほどでしたが、年末で5人での仕事は完全になくなってしまいます」

 その元凶は、公開処刑と世間の反発を買い、リーダーの中居ではなく事務所の覚えめでたいキムタクを「主役」に押し上げたことで、逆にメンバー間の不協和音を増幅させた1月18日の「SMAP×SMAP」での生謝罪と言えよう。テレビ局やスポーツ紙を巧みに「コントロール」することで一大帝国を築き上げてきたジャニーズの上手の手から水が漏れた格好だが、この「ミス」によって、

「結果的に25周年ツアーが消滅。1席9500円のチケットで、今までのツアーでは約100万人を動員していたことを考えると、これだけでジャニーズは95億円の売り上げを失ったことになります」(芸能記者)

 さらに続けると、

「グッズの売り上げは25億円以上と見込まれていましたが、これも露と消えた。加えて、既に会場としてドーム球場を押さえていたので、その違約金も発生するかもしれません。ちなみに、キャンセル料は1日800万円前後だそうです。いずれにしても、ジャニーズはツアー関連だけで約120億円の売り上げを手放したことになります」(同)

 その上、

「年間40億円とされるファンクラブ収入がなくなり、60億円程度と言われるCMやテレビ出演料も大幅に減る。結局、ジャニーズは、SMAP解散によって年間総計200億円前後の売り上げを逃したと見られています。グループ全体の売り上げは1000億円を超えるそうですが、その約4分の1を逸失した計算になりますね」(前出局員)

 比較参考までに、生前退位で揺れる宮内庁関係予算は今年度約170億円。ジャニーズは、それを優に上回る額の損失を被るわけだ。

 たった5人、されど5人のSMAPに、踊らされたお盆の日本──。

「特集 総力取材! 『SMAP』解散の魑魅魍魎」より

週刊新潮 2016年8月25日秋風月増大号掲載

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