丸川珠代五輪相、自宅の新聞代を収支報告書に記載 事務所の使用実態に疑惑も

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 舛添前都知事の辞任によって、一時後継として名が挙がったのが、自民党の丸川珠代五輪相(45)である。しかし、その政治資金をつぶさに見ると、トホホな公私混同――「新聞代」の付け回しが。

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自分の財布から出してね!

 都知事選では、現職の環境大臣として増田寛也候補の応援に回った丸川議員。

「丸川さんには忸怩たる思いがあったと思いますよ」

 と言うのは、さる自民党関係者である。

「後援会の会合に呼んでもらったり、バス旅行で紹介のDVDを流してもらったりと、対抗馬の小池(百合子)さんにはホントに世話になっていましたからね」

 その丸川議員は、2つの政治団体の代表を務めている。うち奇怪なのは、政党支部である「自由民主党東京都参議院選挙区第4支部」(主たる事務所=新宿区四谷)だ。

 第4支部の政治資金収支報告書(平成24~26年)に添付された領収証を取り寄せると、ある新聞代金に目が行く。第4支部では、平成25年1月から26年11月まで日経新聞を購読し、毎月約4300円以上を支払っている。ところが、この領収証に記された販売店は、港区麻布十番。事務所のある新宿区四谷からは程遠い。

 店に聞いてみると、

「うちの配達範囲はこの近辺に限られる。特別に四谷に配ることはありえません」

 実際、領収証に記された届け先を見ると、店から近い港区白金のマンションの一室。丸川氏の自宅と一致する。つまり、彼女は自宅購読の日経を政治資金で賄っているワケなのだ。

 サラリーマンが自宅に届く新聞を毎月経費で落としていたらいかがだろう。

「本来ポケットマネーで支払うのが当たり前。それを第4支部の名前で領収証をもらうのですから、巧妙でしたたかですね。額は小さいですが、セコイやり方です」(政治資金に詳しい神戸学院大の上脇博之教授)

 しかし、疑惑はこれに留まらない。この四谷の事務所自体が怪しいのである。

■3年間0立方メートル

 請求書に毎月記載されている上下水道の使用量は3年間ずっと0立方メートル。基本料金しか支払っておらず、電気代も最安で1672円、最高でも3017円に留まる。

 節約アドバイザーの丸山晴美氏によれば、

「200リットルの小型の冷蔵庫を1台置くだけで、最安の電気料金は超えるでしょう。上下水道の使用量も合わせれば、使用実態はほとんどないと言っても良い」

 確かに、現在のこの事務所を訪れてみると、表札もインターホンも設置がない「幽霊部屋」。にもかかわらず、この第4支部からは毎年、電話代やタクシー代、パスモチャージ代など、1000万以上の金が支出されているのである。

 当の丸川事務所に聞いても、要領を得ない回答しか寄こさなかったが、代わって政治部デスクがその“事情”を読み解く。

「丸川さんは選挙区が東京都であり、事務所は議員会館だけで十分。ただ、国会の申し合わせで政党支部を議員会館に置くのは禁じられているため、四谷に形式だけの事務所を置き、実際の業務は議員会館で行っているのでしょう。しかし、この“やり口”は、表面だけ誤魔化したに過ぎず、過去に蓮舫議員はじめ何人もの政治家が批判されてきた。それを未だ行うとは、ずいぶん脇が甘いですよね」

 付け回しとペーパー事務所では、「選良」の名が廃る。マスゾエさんにはもちろん“及び”も付かないけれど――あえて言います。

 この愚か者めが!

「ワイド特集 鉄の女の『金』『銀』『銅』」より

週刊新潮 2016年8月11・18日夏季特大号掲載

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