“亡命希望”脱北者の謎…「犯罪者の可能性も」

国際 韓国・北朝鮮

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 ミサイルの発射や核実験を繰り返す北朝鮮。そこから、命からがら逃げてきたというのだが……。

 日本海に面した山口県長門市に、「脱北者」とみられる20代の男が上陸したのは、7月16日午前11時すぎのこと。発見されたのは、港に近い仙崎駅付近の路上だった。

 社会部記者によれば、

「男はワイシャツに長ズボンを穿き、裸足だった。髪は茶色がかっていたそうです。住民が声を掛けると、日本語が話せず、“ポリスハウス”と口にしたため、駐在所に連れて行きました」

 あいにく警官は不在、2人に気づいた別の住民が長門署へ通報した。その際、男は喉が渇いていたようで、住民から渡された500ミリリットルのペットボトルの水を一気に飲み干したという。

 25歳だとされる男は、事情聴取に「北朝鮮の清津から漁船に乗り、日本の海域で海に飛び込み、泳いできた。韓国の映像を見ていたのが発覚し、脱北した」と説明。日本に残りたいと言っているという。が、

「泳いできたという割には、それほど服が濡れていなかったそうです。この季節ですから、乾いたのかもしれませんが、それにしても、服を着たまま、ある程度の距離を泳げるものなのか疑問です」(同)

 まさか、岸から数百メートルのところで飛び込んだわけではあるまい。漁船も陸に近づきすぎれば、発見される可能性もある。そのあたりは、今後、移送先の入管で調べられることになるが、

「時間をかけて、しっかりと調べなくてはなりません」

 警告するのは、コリア・レポートの辺真一編集長だ。

「今回の男がそうだとは限りませんが、韓国に脱北した者の中には、北朝鮮にいた際に、麻薬の密売や殺人、強姦等を犯した人物がいたことが分かっています。韓国の議員が約4000人の脱北者を対象に調査したところ、約10%が犯罪歴を自己申告したのです。脱北者と聞くと、どうしても同情の目を向けてしまいますが、韓国では工作員だったこともあるのです」

 支援をするのは、そのあとでも遅くない。

週刊新潮 2016年7月28日号掲載

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