山本太郎が発信した三宅洋平の当選妄想 支援反対で秘書が辞職も

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山本太郎参院議員

 テレビの開票速報番組で党の共同代表としてインタビューに応じるその人は、珍しくパリッとしたスーツに身を包み、ネクタイまで締めていた。「生活の党と山本太郎となかまたち」の山本太郎参院議員(41)。が、そんな山本氏が選挙戦の最中、熱心に応援したのは生活の党とは何の関係もないミュージシャンで、オメデタイ「当選妄想」まで自信満々で発信していた……。

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 東京選挙区に無所属で出馬したミュージシャンで反原発仲間の三宅洋平氏(37)をバックアップするにあたっては、山本議員の事務所内でも一悶着あったという。

「山本議員の公設秘書の1人が、彼が三宅氏を支援することに反対、秘書を辞めてしまったのです」

 そう明かすのは、山本事務所の関係者である。

「山本議員は、選挙アドバイザーの斎藤まさしという人物と組んで三宅氏を支援していたのですが、それも山本議員の秘書が不信感を募らせる要因になった。なぜならその斎藤という人物が、昨年の静岡市長選にからむ選挙違反事件でこの6月に有罪判決を受け、控訴中の身だったからです」

 東京選挙区は6人区。いくら山本議員が必死に支援しようと、泡沫候補に過ぎない三宅氏が当選争いに絡むことはない。それが関係者の一致した見方だったので、投開票日の2日前、7月8日に山本議員が自らのツイッター上に書き込んだ「情報」は波紋を呼んだ。

〈7月8日昼現在。2つの報道機関より連絡。三宅洋平が6位争いに確実に食い込んで来た模様。猛追しており、自民もビックリ、と〉

 それを受け、翌9日には三宅氏自身も都内で行った演説会で、

「三宅洋平は無視され続けてきたんですけれども、ようやく昨日くらいから、終盤の情勢調査で、泡沫候補から6位当選圏内になりました! ただし、この6位を争っている人が2、3人います」

 そう述べていたのだが、政治部デスクによると、

「三宅氏は事前の情勢調査では常に7位以下のグループで、6位当選圏内に浮上したことなど一度もない。そんな状況での“6位争いに確実に食い込んで来た”というツイッターへの書き込みは、紛れもなく悪質なデマですよ」

 無論、投開票当日も三宅氏が当選争いに絡むことはなく、結果は9位。雰囲気に流されやすい我ら凡俗も、ここではしごく冷静な審判を下したのである。

「総力ワイド特集 景気悪化中なのに改憲勢力2/3! 国民が忘れられない『民主党政権』のトラウマ! 参院選 我ら凡俗の審判」より

週刊新潮 2016年7月21日参院選増大号掲載

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