岡崎慎司がクビになる? サッカー“外国人枠”の復活  英国EU離脱20の疑問(18)

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優勝したのに「岡崎慎司」がクビになりそうな理由は?

 長年、弱小・貧乏チームと見なされてきたレスター・シティの優勝は、英国プレミアリーグ始まって以来の“奇跡”と称賛された。このミラクルに貢献した岡崎慎司(30)が、一夜にして英国で最も有名な“サムライストライカー”となったのはご承知の通り。

 だが、今回の“離脱劇”は、彼の選手人生にも暗い影を落としかねないのだ。

 欧州サッカーに詳しいジャーナリストによれば、

「EU加盟国の選手を外国人扱いしないという1995年の“ボスマン判決”によって、EUの主要リーグでは外国人枠が撤廃されました。しかし、今後は、EUからの早期離脱を迫るドイツなどが、英国にプレミアリーグの制度変更を求めてくるはずです」

 そこで、最も懸念されるのが外国人枠の復活である。

 95年以前の欧州では、外国人選手が1チーム4~5人に限られていた。

「昨季、レスターで先発出場を果たした18選手のうち、外国籍の選手は岡崎を含めて実に12人に上る。もし外国人枠が復活すれば、そのうち半数以上を放出する必要が生じます」(同)

 同時に、スポーツ紙記者は為替の影響も指摘する。

「つい先頃、プレミアリーグに移籍予定の選手が、ユーロ建てでの給与の支払いを要求しました。ポンド安が進むとユーロ建てを希望する選手が増え、間違いなくチームの財政を圧迫する。外国籍のトップ選手を獲得するために枠を温存し、巨額の契約金をかき集めることになれば、岡崎はクビ候補になってしまう」

 さしもの“サムライ”も、クビ筋が寒くなる日が訪れそうなのだ。

「特集 ヘイトと衆愚が理性にまさった? 地球的大混乱で誰が笑うか? まさかの英国『EU離脱』20の疑問」より

週刊新潮 2016年7月7日号掲載

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