松岡修造の父・東宝名誉会長が明かした、沢口靖子のデビュー秘話

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 6月だけだと足りなかったのではないか――。

 日経新聞で連載中の、“修造パパ”こと東宝名誉会長・松岡功氏(81)の「私の履歴書」。なぜあんな名家からあの息子が、と疑問をお持ちの方も、このパパにしてあの息子あり、と納得できる半生ではある。しかし、42歳で東宝社長に就任の履歴が登場したのが、すでに終盤の6月23日である。内容も駆け足ぎみに。

 それでもやはり、今年、5年ぶりに開催されるという「東宝シンデレラ」オーディションは外せない。6月27日には、初代グランプリ・沢口靖子(51)のデビュー秘話が明かされた。

初代グランプリ・沢口靖子

 関連会社「東宝芸能」の社長も兼務することになった功氏が、就任翌年に募集したのが「東宝シンデレラ」。すでに所属俳優達はトウが立っていたからだが、〈これでいい新人が出て来なければ会社を解散しようと思って〉いたというのだ。

〈歌える高校生までの新人を掘り起こすため、履歴書のほかに歌唱を収めたカセットテープを送ってもらった〉とも……。

 ちょっと待った名誉会長。沢口靖子といえば、その破壊的な歌唱力は折り紙付きのはず、と疑問も湧く頃、

〈歌がうまい斉藤由貴は秘密兵器として温存していた。(中略)中に高校3年生の沢口靖子がいた。関西なまりがあって歌は下手、美人なのに華がない……〉

 いいのか、それで。

「グランプリの副賞が武田鉄矢さんの『刑事物語3』出演と、レコードデビューでしたからね。当時はそれほどの実力がなくても女優が歌っていた時代でしたし。求めたのはあくまで映画女優ですから」(東宝芸能)

 それにしては沢口の映画作品といえば、「ゴジラ」やUFOが迎えにやって来る「竹取物語」くらいしか思い浮かばないが。

「ドラマ『科捜研の女』シリーズは15年以上も続いていますし、映画に出ていただくスケジュールが空けられないんです」(同)

 東宝芸能の“救世主”に、無理も言えない?

週刊新潮 2016年7月7日号掲載

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