小池百合子、自作自演の小芝居をTV局にリーク 都知事選出馬へアピール

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 いまなお、ポスト舛添争いは混沌としている。自民党では、大本命の櫻井パパこと桜井俊前総務事務次官(62)に資金提供の“密約説”が流れ、一方、対抗馬の小池百合子元防衛相(63)は小芝居を演じ、必死に出馬への意欲をアピール。一体、どうなるのか。

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小池百合子元防衛相(63)

 自民党からの誘いに、櫻井パパは都知事選への出馬を固辞する姿勢を崩していない。

 それとは反対に、小池元防衛相の場合、6月23日、都連所属の国会議員らから出馬を要請され、“厳粛に受け止め、考えさせていただく”と回答したと報じられた。そして29日、正式な出馬表明に至ったわけだが、都連所属のある国会議員がこう明かす。

「まさに、冗談みたいな話だったのです。その日、小池さんから、彼女の地盤である東京・豊島区と練馬区の区長、区議、他に都議など数名が議員会館に呼び出されました。そこには、小池さんが若狭勝衆院議員とともに待機していた。いきなり、都知事選に向けた話し合いを持ちかけられ、最後には若狭さんが、“このメンバーで、小池さんに出馬要請したことにしてくれないか”と切り出したそうです」

 話し合いの後、呼び出されたメンバーが議員会館の部屋を出ようとすると、今度は、テレビ局の取材クルーが待ち構えていたという。

■“地元から多くの声”

 要するに、自作自演の小芝居を打ち、テレビ局にそれをリークしていたというわけなのだ。

 国会議員が続ける。

「党執行部の幹部は、その内幕を聞き、“お粗末なやり方だ”と、ほとほと呆れていました。小池さんは、ヒラリー・クリントンばりに、女性でトップの座に就くことを目指しているのでしょうね。でも、4年前の総裁選で裏切ったために安倍総理から冷遇され、本人は都知事選に出る気満々でも党内に推す声はほぼありません」

 では、小池元防衛相はなんと答えるか。

「都知事選までの時間がないということで、地元から多くの声をいただいており、(議員会館での会談は)その集大成の結果だと受け止めています」

 自民都議団は増田寛也・元総務相(64)の擁立を目指す方針だが、官邸が都知事選に担ぎ出そうとしている本命は、いまのところ、櫻井パパである。

 政治部デスクが解説する。

「もしも落選してしまった場合に備えて、桜井さんに3億円の“落選補償金”を提示したという噂も流れました。まさか、そんな優遇はないにしても、選挙資金の面倒を見るくらいはあり得ます。実は、桜井さんの奥さんは夫の都知事選出馬に乗り気だという話が、永田町で広まってきているのです」

 高級官僚の夫を持ちつつ、長男の櫻井翔を芸能界に入れるあたり、普通の女性とは発想が違うのではないかという。

 だが、櫻井パパを自宅前で直撃したものの、

「都知事選に出るつもりは、まったくありませんから」

 と、やはり完全否定。

 政治ジャーナリストの山村明義氏が指摘する。

「都知事選までの時間が少なくなればなるほど、知名度の低い候補は不利になってくる。その点、小池さんは知名度は申し分ないし、有力候補の1人には違いない。ですが、いくら出たくても、アピールの仕方が浅薄過ぎます。これでは、逆に自民党内から反発を買うだけ。現状、小池さんにお鉢が回ってくるかどうかは、安倍官邸の意中の人である桜井さんの出方次第。本人の意気込みだけでは、どうすることもできないのです」

 今度ばかりは、好き勝手に“政界渡り鳥”とはいかないのである。

「ワイド特集 雨中の決戦」より

週刊新潮 2016年7月7日号掲載

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