選挙特番、池上彰のテレ東がV3濃厚 恵俊彰のTBS、宮根誠司のフジが対抗

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 7月10日の参院選挙にむけ、業界は特番モードだ。

 このところの変化といえば、何といってもテレビ東京の躍進である。同局は2010年の第22回参議院議員選挙より、池上彰氏を司会に起用し選挙特番を放送している。

V2はとった!

 この前年の衆院選では2・4%(もちろん最下位)しか取れなかった視聴率を9・3%に押し上げ、民放2位に。13年の参院選では10・3%となり、民放1位を獲得(NHKは16・5%)。そして一昨年の衆院選でも民放1位(11・6%)となり、瞬間的(21時台)ではあったが、NHKをも抜いた。

 上智大学教授の碓井広義氏(メディア論)は、

「わかりやすい解説を旨とし、政治家を相手に鋭く突っ込むのが真骨頂。14年の衆院選では他局が安倍首相を相手に媚びへつらう中、池上さんは解散権の乱用や、集団的自衛権について質問し、首相の顔色を変えさせていましたからね」

 公明党議員を推して活動中の創価学会員から「選挙をやると功徳がつく」という言質を取ったこともある。

「他局を見ても、日テレは『NEWS ZERO』、テレ朝は『報道ステーション』の拡大版。TBSは恵俊彰、フジは宮根誠司らを司会にしたワイドショーですから、今回もテレ東が強そう。素材が同じなだけに、何を伝えようとしているのかが際立つんです。昔から、テレ東は速報の中に再現ドラマを挟んだり、わかりやすさを求めて工夫はしてきましたから」(同)

 NHKを超えるなんてことになったら、事件だ。

週刊新潮 2016年7月7日号掲載

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