乙武氏、新宿の高級マンションでサポートを受けて暮らす 夫人を直撃取材

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『五体不満足』から一転、「五女体満足」へ──。爽やかなイメージで売っていた乙武洋匡(ひろただ)氏(40)の、5人の女性との不倫が明るみに出てから3カ月が経過した。人生のやり直しを誓ったはずの乙武クンだが、家庭に戻って再起を図るのはそう簡単ではなかったようだ。

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 日本は「挫折者」に寛容な社会である。なにしろ、トップの安倍晋三総理が「再チャレンジ」を掲げ、政権放り投げというどん底から行政府の長に返り咲いたのだから、いかなる人にも人生をリセットし、再スタートを切る機会が保障されているのは間違いない。果たして「彼」に捲土重来のチャンスは到来するのだろうか──。

 梅雨のただ中、照りつける太陽の日差しと肌にまとわりつく湿った空気が交互に押し寄せ、あらゆる人を不快な心持ちにさせるこの季節。乙武氏の心中もジメジメとしたものであるに違いない。

 彼の知人が声を潜める。

「ゴールデンウィーク頃、乙武事務所の関係者が『2人(乙武夫妻)は別居することになった』と漏らしていました」

 実際、乙武夫妻の近況はこんな具合だ。

 6月某日夕刻、東京都豊島区。乙武氏の自宅マンションの車寄せに、彼が移動に使っている黒のミニバンが入っていく。車から運転手の男が降りる。その男は乙武夫人と二言、三言会話を交わし、再び車に乗って去っていく。そこに乙武氏の姿はない。

 別の日の午後、東京都新宿区。「2LDKで家賃は46万円」(近隣の不動産屋)という、コンシェルジュがいる高級マンションから出てきた乙武氏。男が運転するミニバンで外出したものの、夕刻、車は再び新宿のマンションへと戻っていった。

 そのまた別の日にも、乙武氏が自宅に出入りする姿は確認されていない。

 やはり、乙武夫妻はそれぞれ「別の拠点」で生活している様子なのだ。3カ月前、彼は自らの公式サイトにこう綴(つづ)っていた。

〈いま一度、自分を見つめ直し、家族と向き合っていく所存です〉

 しかし現状は、彼が〈家族と向き合って〉いる風には見えない。

 改めて本誌(「週刊新潮」)が報じてきた「乙武騒動」を振り返っておくと、ベストセラー『五体不満足』の著者で、両手両脚がない障害を抱えながら、暗さを微塵も感じさせることなく人気者となった「爽やか乙武クン」は、夏の参院選で自民党から出馬する計画を進めていた。

 だが立候補宣言直前の3月下旬、彼が過去8年の間に5人の女性と不倫関係を持っていた事実が明らかになる。それでも政界進出の夢を捨てきれなかった乙武氏は、世間に赦(ゆる)しを乞うべく、前記のように公式サイトに自身の反省の弁を記すと同時に、夫人の謝罪文を掲載した。そこには、

〈このような事態を招いたことについては、妻である私にも責任の一端があると感じております〉

 こう書かれていた。

 すると、夫の不倫でなぜ妻が謝らなければならないのかと世論は沸騰し、この前代未聞の夫人による「尻拭い」は裏目に出る。結果、乙武氏は立候補を断念し、本来は出馬宣言の場となるはずであった、4月5日に行われた自身の誕生日を祝うパーティーで、再び夫婦で謝罪する事態に至った。

 その場で、夫人はこんな決意を語っている。

「葛藤はありましたが、3人の子ども(8歳の長男、5歳の次男、1歳の長女)を育てていく上で、この人(乙武氏)の存在が必要だと感じました。互いに反省すべき点は反省し、もう一度夫婦として、家族としてやり直していきたい」

 つまり、乙武夫妻はともに出直しを誓っていたのだ。

■またしても夫人が…

 ところが、である。

 既に触れた通り、現在、両者は住まいを異(こと)にしているように映る。すなわち、不倫夫が、無事、再び家庭に帰っていくことのハードルは決して低くなかったということになる。

 関係者が説明する。

「不倫発覚前も、帰宅が遅くなる際は乙武さんが外泊する『半別居』状態でした。育児で忙しい上に、自分ではお風呂にも入れない乙武さんが家に帰ってくると、とても奥さんひとりの手には負えなかったからです。この半別居を『利用』して、彼は不倫に勤(いそ)しんでいたわけですが、それが表沙汰となり、乙武さんも家庭に戻ろうとした」

 しかし、一度縺(もつ)れた糸をほぐすのは容易ではない。

「乙武さんは今、新宿のマンションで第三者のサポートを受けて生活しているようです。『半』ではなく『完全』な別居状態みたいですね。とはいえ、幼いお子さんがいるので、夫婦間で連絡を取らなければいけないこともある。そこで事務所スタッフの男性が自宅と新宿の『別邸』を車で行き来し、伝書鳩役を務めているんだと思います」(同)

 夫婦問題コンサルタントの池内ひろ美氏が、

「不倫には大きく分けてふたつあり、ひとつは夫の不倫を妻が全く知らず、信頼を裏切られたとショックを受けるケース。もうひとつは不倫を知っていても、妻が『自分は不倫女性とは違う特別な立場』と認識しているケースです」

 とした上で解説する。

「後者では、不倫していることは分かっていたものの、新たな不倫が発覚すると、『夫婦関係をコントロールしていたはずなのにそうではなかった』と、妻は失望してしまう。乙武さん夫妻は、この富裕層に多いパターンでしょう。一般的に夫が不倫した夫婦の関係修復は難しいものですが、彼らのような知的な夫婦が関係を元に戻すには、不倫についてお互いに触れることなく、時の経過を待つのが最良です」

 確かに5人もの女性と乱倫生活を送っておきながら、すぐにシレッと、夫人と元の鞘(さや)に収まってみせる芸当は、他人の目にはとても耐えられないと思える困難を抱えても、長らく都知事の席に居座り続けた舛添要一氏なみの「強いハート」の持ち主でなければ無理であろう。無論、受け入れる側の夫人の苦衷がそれ以上であるのは言うまでもない。

「乙武さんはかつて、都知事になることを夢見ていました。しかし、確実に当選するにはと、諦めて参院選に方向転換した経緯があるのですが、いずれまた政治家を目指すのであれば、『家庭問題』は整理しておかなければいけませんね」(乙武事務所関係者)

 折しも、舛添氏が辞職し、仕切り直しの都知事選が迫っているなか、乙武氏は政界進出どころか家庭再建のとば口で試練と向き合っている模様なのだ。

 乙武氏本人に近況を訊(き)くべく、「別邸」を訪ねるなどして取材を申し込んだが、回答は得られなかった。

 一方、例によってとでも言うべきか、夫人が夫の尻拭いをするように答えた。

――乙武さんと奥さんは別居されていますよね?

「ああ、はい、ああ」

――乙武さんはいつも新宿のほうにいらっしゃると思うんですが。

「私からは話せないんですけど、そちらがそう見ていらっしゃるなら、そうかもしれませんね」

――パーティーの場で、夫婦でやり直すと仰(おっしゃ)っていましたが、実態はそうなっていないのでは。

「本当ですよね……」

 関東の梅雨明けは、平年通りなら7月21日頃。乙武夫妻に雨降って地固まる日はいつ訪れるのか。

 不惑の男の「再チャレンジ」は続く。

「特集 別居しかなかった『乙武クン』の試練」より

週刊新潮 2016年6月30日号掲載

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